リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~アラスカ州シトカ(野生動物たち)

2024年09月19日 | 日々の風の吹くまま
9月17日(火曜日)。⛅🌤。シトカはインサイドパッセージ外側で太平洋に面したシトカ湾の奥にある町で、1867年まではロシア領だったところ。周辺の集落を統合してできたシトカ市は陸地面積が7434平方キロ、水域を含めると何と12461平方キロで、市の面積としてはアメリカ合衆国で第1位。日本地図に重ねると、陸地だけなら熊本県より大きく、水域を含めると長野県よりちょっと小さい広さの「市」に人口わずか8500人。想像しがたいスケールだなあ。船は市街地からかなり離れた海上に停泊。潮の流れに乗って少しずつ位置が変わっているのか、外の景観がどんどん変わって行くのがおもしろい。近くにはOceanaのRegattaが停泊していて、テンダーが往来。たちのツアーはテンダーが船を出るのが午後2時で、観光船の出発は2時半。ラッコと野生動物を見に行くと言う趣旨だけど、何が見えるかは動物の気分次第。ツアーのオペレーターは穴場のようなところを熟知しているだろうと思うけど、それでもダメなときはダメ。動物園に行くんじゃないんだからあたりまえか。

テンダーが出る2時少し前に2階デッキに降りて、ちょうど戻って来たテンダーの客が降りるのを待って乗船。いつもツアーは10分前までに集合、テンダーは出発時間までに乗船口に来るようにと口を酸っぱくして言われているのに、遅れてくる人が必ず何人かいるから、いつも不思議。たいていが30代後半から50代前半くらい(つまりミレニアル世代?)で、慌てている様子はなく、遅れるのがファッショナブルと言った感じでもなく、待っていた人たちがいることに気付くようでもなく、淡々と現れて開いている席に座っておしまいなんだけど、共通して説明しにくい雰囲気を持っているからおもしろい。ちなみに遅刻常習は人種に関わりなく男性より女性の方が多いという印象。波を蹴立てて飛ばすテンダーでシトカの船着き場に着き、陸に上がったら回れ右して隣の桟橋を歩いて待っている観光船に乗り換え。下は両側に4人掛けのシートがずらりと並んでいて、上は屋根のない展望デッキ。

テンダーは沖の船を通り越してさらに飛ばして、入江のようなところでエンジンを停止。ガイドが「ザトウクジラがいますよ」。へえ、こんな北までザトウクジラが来るとは知らなかった。みんな窓の外の水面に目を凝らして、ときどき誰かが「ほら、あそこ」。でも、そっちに顔を向ける頃にはクジラは垂直降下(瞬間的に尻尾が見える)。トフィーノでホエールウォッチングに行った時もそうだったけど、クジラは観光客相手にショーをやっているわけじゃないので、潜ったら次はいつどこに現われるかわからないので、写真を撮るのはまず無理。でも、軽くジャンプして見せてくれたのでいいってことか。次はかなり離れた入江の旧サケ養殖場に近づいて、「岸にいるよ」。いるよって、何が?カメラを目いっぱいズームして岸辺をのぞいたら、いたっ。太ったクマ!夢中で写真を撮りまくって、船がぐるっと回ったら反対側の岸にもクマが3頭か4頭現れて、また写真を撮りまくり。





次はまた波を蹴立てて飛ばして、今度はラッコ探し。あそこにいるっと言われて、日差しがまぶしい海の上に目を凝らしたら、あはっ、黒い点々がぷかぷか。ラッコは生涯のほとんどを海の上で過ごすのに、皮下脂肪がなくて高密度の毛皮で体温を保持しているそうな。それで、昔はラッコの毛皮が引っ張りだこで、乱獲の対象になったけど、今は毛皮を目的とする捕獲は禁止されているから、ああして(一見して)のんびり、ぷかぷか・・・。



ラッコの群れ(規則でこれ以上は近寄れない)

ツアーを終えた観光船は船着き場に戻らず、沖の船まで波しぶきを上げて一直線。途中で歓声が上がったと思ったら、あはは、大きなブイで大きなトドが大あくびをしながら日向ぼっこ。ちょっと寒かったけど、海の上で楽しい午後を過ごして、観光船は帰船の期限ぎりぎりの午後5時25分にSilver Novaに横付け・・・。


日向ぼっこのトド・・・