今週の成果は、と言ってもこれ1枚しか買ってませんが、これです。
Tribute to Paul Desmond / Mark Ramsden & Dave Cliff
DU新宿店で「当店推薦盤」のコメント付きで、1,600円。 別に、コメントに釣られたわけじゃないんですが。
as、g、b、dsのカルテットで、ポール・デズモンドが作った世界の再現を試みています。
この手のトリビュート物は大体が駄作です。 企画ありきで演奏家の元々の動機が弱かったり、創造の泉が枯れてオリジナル作を作れなくなった
アーティストが契約ノルマをこなすためだったり、というパターンが多いのでいい作品なんかできるわけがないのですが、ジャケットに漂う
独特のムードに惹かれて買いました。
この英国のアルト奏者のことはよくわかりません。 調べてみてもほとんど情報がありません。 音楽家のような雑誌のライターのような。
これ以外の作品があるのかどうかもわかりませんが、この作品は気に入りました。 こんな人でもいい作品は作れるんですね。
抜群に音のいいCDで、部屋の中で流すと気持ちいいです。 演奏も素直で嫌味なところもなく、無理なくデズモンドの世界へ近づこうとしています。
まあデズモンドのコピーなんて誰にもできるわけないのでそんなものを本人が目指していないのは明らかだし、聴く方もそんなことを求めては
いけないんですが、それでもこれは悪くないと思います。
シニカルな批評家でもあったデズモンドが混迷の度を深めるジャズのメインストリームからは距離を置いて、ジム・ホールと共に作り上げた
彼だけの静謐な世界は、ジャズを昇華させたらどうなるのかという問いへの答えの1つだったことは間違いなくて、多くの人がそれを真似ようと
してきましたが、誰一人成功しなかった。 同じ楽器編成で同じレパートリーをやれば再現できるものではないし、やったとしても失笑を買うだけ
なのですが、敢えてそれをやってしまえるのは無名のミュージシャンの無心さからだったのかもしれません。
こういうのを聴くと、当然、ご本家のほうも聴きたくなります。
デズモンドのソロ作品はたくさん持っていますが、やはりこの2枚に尽きるわけです。 中でも、First Place Again のこのCDは物凄くいい音です。
iPodで聴いても部屋で鳴らしても、鳥肌が立つくらいの凄みのある音がします。 とうとうCDもここまで来たか、と深い感銘を覚えます。
Tribute to Paul Desmond / Mark Ramsden & Dave Cliff
DU新宿店で「当店推薦盤」のコメント付きで、1,600円。 別に、コメントに釣られたわけじゃないんですが。
as、g、b、dsのカルテットで、ポール・デズモンドが作った世界の再現を試みています。
この手のトリビュート物は大体が駄作です。 企画ありきで演奏家の元々の動機が弱かったり、創造の泉が枯れてオリジナル作を作れなくなった
アーティストが契約ノルマをこなすためだったり、というパターンが多いのでいい作品なんかできるわけがないのですが、ジャケットに漂う
独特のムードに惹かれて買いました。
この英国のアルト奏者のことはよくわかりません。 調べてみてもほとんど情報がありません。 音楽家のような雑誌のライターのような。
これ以外の作品があるのかどうかもわかりませんが、この作品は気に入りました。 こんな人でもいい作品は作れるんですね。
抜群に音のいいCDで、部屋の中で流すと気持ちいいです。 演奏も素直で嫌味なところもなく、無理なくデズモンドの世界へ近づこうとしています。
まあデズモンドのコピーなんて誰にもできるわけないのでそんなものを本人が目指していないのは明らかだし、聴く方もそんなことを求めては
いけないんですが、それでもこれは悪くないと思います。
シニカルな批評家でもあったデズモンドが混迷の度を深めるジャズのメインストリームからは距離を置いて、ジム・ホールと共に作り上げた
彼だけの静謐な世界は、ジャズを昇華させたらどうなるのかという問いへの答えの1つだったことは間違いなくて、多くの人がそれを真似ようと
してきましたが、誰一人成功しなかった。 同じ楽器編成で同じレパートリーをやれば再現できるものではないし、やったとしても失笑を買うだけ
なのですが、敢えてそれをやってしまえるのは無名のミュージシャンの無心さからだったのかもしれません。
こういうのを聴くと、当然、ご本家のほうも聴きたくなります。
デズモンドのソロ作品はたくさん持っていますが、やはりこの2枚に尽きるわけです。 中でも、First Place Again のこのCDは物凄くいい音です。
iPodで聴いても部屋で鳴らしても、鳥肌が立つくらいの凄みのある音がします。 とうとうCDもここまで来たか、と深い感銘を覚えます。