2ヶ月くらい前から淡水魚の調査を続けていますが、生き物だけでなく沢水の計測調査も行います。月末にFさんとHさんとで、沢にロガーを設置してきました。
今回のウォーターロガーは「U20L-0x」とう奴で、水位、水圧、水温などが記録できます。これを毎月一回見に行って現場でデータを携帯メモリーに移します。移した後、またそのデータをPCに移します。現場が道路沿いとか行き易い場所なら最初っからノートPCを持って行って移しても良いんですが、今回は山中なのでどうなんでしょう?
山中なのに何でコンクリートがあるんだ?と思うでしょうが、昔この上を林道と言うか農道と言うかが通っていたのがこの場所です。ボックスカルバートと言う奴です。
60代と70代二人で一生懸命設置しているんですが、歳なのか元々なのかなかなか上手くいきません。結局オイラ(50代)が記録撮影を一端止め設置しなおしました。最後に二人で流されないように支えの鉄筋を打ち込んでるのが最初の画像です。
その間に辺りを見渡し、カノコガイ(アマオブネガイ科、準絶滅危惧種)の仲間がおんぶ状態で歩いてるのを発見 (可愛い)。貝口を見てないので上からだけでは未熟なオイラには何貝か分かりません(>_<)。
こちらは、フネアマガイ(アマオブネガイ科、準絶滅危惧種、フネアマガイ科とする意見も)。
フネアマガイの卵嚢です。一個が一卵じゃなくて、一個に百個くらいの卵だったと思います。だから卵嚢なんです。
フネアマガイもカノコガイも一生の中で海と沢(川)を旅する生き物です。他にもこの沢にはオオウナギやヨシノボリ、テナガエビなど(両側回遊とか降河回遊)の生き物がいて、つまりそれはこの川が途中で遮断されずに、ちゃんと生き物達が海と川を行き来出来ている健全な川と言う証になります。このような川が健全なまま残されないと石垣島の自然、多様性は保たれないでしょう。何故なら海と川を行き来出来ないと淡水だけの種になってしまい、一気に生物種が減ってしますからです。
ところでなぜ回遊性の生き物はわざわざ浸透圧と言う難題をクリアしてまで陸水に進出して来たんでしょう? まだまだ詳しい理由は解明されていませんが、理由の一つは「敵が少なかった」と言う事だと思われます。生命は海から生まれた?訳ですが、昔々の海は巨大で凶暴な生き物が沢山いたようですから、体を適度な大きさにし敵の少ない(入って来れない)淡水域に適応して安息の地を求めたのかも知れません。なかには淡水だけで生活出来る体を手に入れた物や、やっぱり子供の内は食べ物が豊富な海で生活した方が子孫を残せるよねとか、季節や条件でいつでも行き来するとか、色んなタイプが現れた訳です。
まあこの辺はとっても奥が深いので、また次の機会に。
#リフトアップ石垣島エコツアー #回遊性 #ウォーターロガー
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