だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

ロイ・アンダーソン監督のこだわり

2020-10-02 21:04:08 | 映画
確かにポスターの写真の男女は、まるでマルク・シャガールの絵の中に登場する浮遊するカップルのよう。しかも大粒の涙を流して…。

スウェーデンの映画監督ロイ・アンダーソン作品、「ホモ・サピエンスの涙」(19)です。1943年3月31日、ヨーテボリ出身。

「スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー」(70)で監督デビューしますが、2作目が失敗し、25年間長編映画を製作しなかったそうです。

1981年、映画会社Studio24を設立。「散歩する惑星」(00)で復活し、7年後に「愛おしき隣人」(07)、「さよなら、人類 」(14)と続きます。

監督は、どの作品も脚本を書いています。『映像の魔術師』と呼ばれる監督は、本作では全33シーンをすべてワンシーン・ワンカットで撮影。

『千夜一夜物語(アラビアンナイト)』の語り手シェヘラザードのようなナレーション、手描きの背景画、模型の使用、ビリー・ホリディや…

ザ・デルタ・リズム・ボーイズ(← 知らないけど)などの歌声など、監督が構図、色彩、美術など細部に至るまで徹底的にこだわった本作。

この世に絶望し信じるものを失った牧師、戦禍に見舞われた街を上空から眺めるカップル、これから愛に出会う青年、陽気な音楽にあわせて踊る若者…

ストーリーは、映画を見て感じて下さい。マッティン・サーネル、タティアーナ・デローナイ主演。(← 知らなくてすみません)。
コメント (1)
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