2050年、全国の6割が人口半分…2割はゼロ(読売新聞) - goo ニュース
これで広宣流布がしやすくなると思ったが、よくよく考えれば折伏の人材もいなくなるのだから、結局意味が無い人口減少だと最近気づいた。
過去世で多くの人が成仏できたため、罰ゲームの今生に転生してこないのか、或いは地獄界から期間満了で這い上がれる数がたまたま少ないだけなのか……。
さしもの日蓮正宗信徒も、地獄界に堕ちている亡者までは折伏できないからねぇ……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前回の続き。
「えーと……確か、ここがダイニングルームだ」
ユタが観音開きのドアを開けた。
中は暗かったが、入ると同時に、まるで人感センサーが感知したかのように、テーブルの上のランプが点灯した。
「びっくりした……!」
「面白い演出しやがって。で、ピアノはどこだ?」
「あれだ、あれ」
大きなテーブルにはちゃんと純白のクロスが掛けられていて、ご丁寧にナイフやフォークが置いてあり、その間には白い皿まであった。
そのテーブルの奥には、グランドピアノが置いてあった。
今は演奏者がいない為、音楽を奏でることはない。
その為、鍵盤の蓋が閉じられていた。
開けてみると、普通にピアノの鍵盤があった。
しかし楽譜が隠されており、それを開くと、
「鍵がある」
「玄関の鍵か?」
「分かんないけど……」
ユタは首を傾げた。
楽譜を開いてみると、聞いたことの無い曲名ばかりが書いてあった。
「ん?これは……?」
最後のページは白紙になっているが、そこに何か書き込まれていた。
「『この子の名前はメアリー。暗い所が好き。明るい所がキライなの。……』?何かの歌の歌詞かな?」
ユタは読み上げて、そう思った。
「『……皆の為にピアノを弾くのが好きなお人形。でも、暗くならないと弾かないの。本当は部屋の明かりも苦手。明るいと……だ………け………』で終わってる?」
「歌の歌詞か」
しかし肝心の歌を歌う人形は狂暴化し、ユタが破壊してしまった。
「ユタ、この鍵、戸棚の鍵みたいだ」
「なーんだ……」
威吹が戸棚の鍵を開けて、扉を開いた。
「!!!」
その時、戸棚の中に包丁を持ったフランス人形がいたようで、それが飛び出して来て襲ってきた。
「はーっ!」
威吹は持っていた妖刀で、フランス人形を串刺しにした。
「さすがだ、威吹……」
「ふっ……」
すると、床に落ちたフランス人形は口をパクパクさせた。
「何だ?」
「屋敷の……東奥……メアリーが……いる……」
それだけ言って、人形は動かなくなった。
「めありーって何だ?」
「まあ、外国人女性の名前だね。多分、人形の名前だと思うけど……。まあ、行ってみよう」
どうやらここの人形達には、それぞれ名前が付いているらしい。
「玄関の鍵を持っているブラインドとやらを探しているのだが、どこにいるか教えてくれないか?」
「威吹……」
「そ、それは……」
「なるべく早い方がいいのだが?」
「ガバゴボゲバベバ……!」
ちなみにここはトイレ。
ユタが小用に立ち寄った際、掃除用具入れに潜んでいて襲ってきたフランス人形がいた。
ユタが用を足している間、威吹は水責めの拷問を用いて尋問していた。
「プハッ!」
「1分40秒。今度は3分にチャレンジするか?ん?」
「威吹、何か怖い……」
「ワタシ見ました!すいません!」
ついに人形は落ちた。
「メアリー・ブラインドは屋敷1階の東奥の部屋にいますっ!」
「ああ。メアリーとブラインドって、同一人物だったんだ」
「その話、本当だな?もし嘘だったら……」
「本当です!」
顔色の悪いフランス人形は何度も頷いた。
「よし。じゃあ、お前がその場所に案内するんだ」
「ええっ!?」
「どうした?お前が1番知ってるんだろう?……嘘だったのか?」
威吹は金色の瞳をボウッと赤く光らせて人形を睨みつけた。
「い、いえっ、本当です。ご……ご案内致しますです、ハイ……」
フランス人形、ジルコニアは体を震わせて頷いた。
東奥に向かう途中、
「あっ、ちょっとこっちの部屋へ……」
「何だよ?」
前に入った殺風景な部屋だ。
確か天井が抜けかけているとか……。
「実は、ここで死んでもらうのでしたーっ!!」
ジルコニアは両目をギラッと光らせると、床に隠されていた回転式拳銃を……。
「あれ?えーと……確か、この辺に……?」
「お前が探しているのはこれかい?」
威吹は懐から拳銃を取り出した。
「あ、それです。どうも、スイマセン」
「そこに落ちてたぞ」
「へへ……」
「なワケねーだろ!!」
「ですよねーっ!」
威吹はジルコニアを天井に高く蹴り上げた。
頭から天井にめり込むジルコニア。
で、
「うわっ!?」
早速、天井が崩れ落ちた。
2階の床ごと抜けたらしく、2階の明かりが落ちてきて、一気に明かるくなった。
「威吹も派手だね」
「いやいや、何の何の」
ジルコニアは崩れた1階の天井と2階の床の建材の下敷きになり、完全にその稼働を停止した。
屋敷1階の東奥と言えば……。
「リビングルームだ」
「その付近の部屋という意味だろう」
リビングルームを覗いてみた。
そこには威吹の言う通り、血だまりは残っていたが、マリアの遺体が無くなっていた。
「本当だ……」
「だから、どうもおかしいんだ。ひょっとして、今頃イリーナの死体も無くなってるんじゃないか?」
「ええっ!?」
その時だった。
隣の部屋のドアが、中から叩かれた。
「助けてください!閉じ込められてるんです!ここから出してください!」
「威吹」
「ふむ……」
威吹はそのドアのドアノブをガチャガチャ回した。
「確かに鍵が掛かってるな。よし」
威吹は長い銀髪を1本抜くと、妖力を吹き込んで針金にした。
それを鍵穴に差し込んで、錠前を引っ掻き回す。すると、カチッと鍵が開く音がした。
「威吹、鍵屋さんになれるね」
「ふっ……」
そして、ドアを開ける。
「ありがとうございます!」
「キミがメアリー・ブラインド?」
「はい!助けてくれて、ありがとうございました!」
「礼には及ばぬ。それより、玄関の鍵を持っていると聞いたが、本当か?」
「は、はい!」
メアリー・ブラインドはミク人形と同じくらいのサイズだった。
しかし最低限それくらいの大きさが無いと、ピアノは弾けないだろう。
「これです」
「よし。それをくれ!」
「いえ。あいにくですが、玄関の鍵はいかなる場合も他人に渡してはいけないと、ご主人様の命令でして……」
「その主がもう既に死んでるのは知らぬか?」
「ええっ!?」
「マリアさんだけじゃない。イリーナさんまで……」
ユタは悲しそうな顔をした。
「非常事態だ。もうお前に命令を与える主人はいない。だからその鍵をオレ達に渡しても、誰も咎めぬ」
「……では、玄関までご案内致します」
「……まあ、それでもいいか」
「とにかく、1度外に出る必要があるからね」
先に立つメアリー・ブラインド。長い金髪を向かって左側にサイドテールにしている。
チラッとユタと威吹を見たその目は、心なしか冷たいように見えた。
これで広宣流布がしやすくなると思ったが、よくよく考えれば折伏の人材もいなくなるのだから、結局意味が無い人口減少だと最近気づいた。
過去世で多くの人が成仏できたため、罰ゲームの今生に転生してこないのか、或いは地獄界から期間満了で這い上がれる数がたまたま少ないだけなのか……。
さしもの日蓮正宗信徒も、地獄界に堕ちている亡者までは折伏できないからねぇ……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前回の続き。
「えーと……確か、ここがダイニングルームだ」
ユタが観音開きのドアを開けた。
中は暗かったが、入ると同時に、まるで人感センサーが感知したかのように、テーブルの上のランプが点灯した。
「びっくりした……!」
「面白い演出しやがって。で、ピアノはどこだ?」
「あれだ、あれ」
大きなテーブルにはちゃんと純白のクロスが掛けられていて、ご丁寧にナイフやフォークが置いてあり、その間には白い皿まであった。
そのテーブルの奥には、グランドピアノが置いてあった。
今は演奏者がいない為、音楽を奏でることはない。
その為、鍵盤の蓋が閉じられていた。
開けてみると、普通にピアノの鍵盤があった。
しかし楽譜が隠されており、それを開くと、
「鍵がある」
「玄関の鍵か?」
「分かんないけど……」
ユタは首を傾げた。
楽譜を開いてみると、聞いたことの無い曲名ばかりが書いてあった。
「ん?これは……?」
最後のページは白紙になっているが、そこに何か書き込まれていた。
「『この子の名前はメアリー。暗い所が好き。明るい所がキライなの。……』?何かの歌の歌詞かな?」
ユタは読み上げて、そう思った。
「『……皆の為にピアノを弾くのが好きなお人形。でも、暗くならないと弾かないの。本当は部屋の明かりも苦手。明るいと……だ………け………』で終わってる?」
「歌の歌詞か」
しかし肝心の歌を歌う人形は狂暴化し、ユタが破壊してしまった。
「ユタ、この鍵、戸棚の鍵みたいだ」
「なーんだ……」
威吹が戸棚の鍵を開けて、扉を開いた。
「!!!」
その時、戸棚の中に包丁を持ったフランス人形がいたようで、それが飛び出して来て襲ってきた。
「はーっ!」
威吹は持っていた妖刀で、フランス人形を串刺しにした。
「さすがだ、威吹……」
「ふっ……」
すると、床に落ちたフランス人形は口をパクパクさせた。
「何だ?」
「屋敷の……東奥……メアリーが……いる……」
それだけ言って、人形は動かなくなった。
「めありーって何だ?」
「まあ、外国人女性の名前だね。多分、人形の名前だと思うけど……。まあ、行ってみよう」
どうやらここの人形達には、それぞれ名前が付いているらしい。
「玄関の鍵を持っているブラインドとやらを探しているのだが、どこにいるか教えてくれないか?」
「威吹……」
「そ、それは……」
「なるべく早い方がいいのだが?」
「ガバゴボゲバベバ……!」
ちなみにここはトイレ。
ユタが小用に立ち寄った際、掃除用具入れに潜んでいて襲ってきたフランス人形がいた。
ユタが用を足している間、威吹は水責めの拷問を用いて尋問していた。
「プハッ!」
「1分40秒。今度は3分にチャレンジするか?ん?」
「威吹、何か怖い……」
「ワタシ見ました!すいません!」
ついに人形は落ちた。
「メアリー・ブラインドは屋敷1階の東奥の部屋にいますっ!」
「ああ。メアリーとブラインドって、同一人物だったんだ」
「その話、本当だな?もし嘘だったら……」
「本当です!」
顔色の悪いフランス人形は何度も頷いた。
「よし。じゃあ、お前がその場所に案内するんだ」
「ええっ!?」
「どうした?お前が1番知ってるんだろう?……嘘だったのか?」
威吹は金色の瞳をボウッと赤く光らせて人形を睨みつけた。
「い、いえっ、本当です。ご……ご案内致しますです、ハイ……」
フランス人形、ジルコニアは体を震わせて頷いた。
東奥に向かう途中、
「あっ、ちょっとこっちの部屋へ……」
「何だよ?」
前に入った殺風景な部屋だ。
確か天井が抜けかけているとか……。
「実は、ここで死んでもらうのでしたーっ!!」
ジルコニアは両目をギラッと光らせると、床に隠されていた回転式拳銃を……。
「あれ?えーと……確か、この辺に……?」
「お前が探しているのはこれかい?」
威吹は懐から拳銃を取り出した。
「あ、それです。どうも、スイマセン」
「そこに落ちてたぞ」
「へへ……」
「なワケねーだろ!!」
「ですよねーっ!」
威吹はジルコニアを天井に高く蹴り上げた。
頭から天井にめり込むジルコニア。
で、
「うわっ!?」
早速、天井が崩れ落ちた。
2階の床ごと抜けたらしく、2階の明かりが落ちてきて、一気に明かるくなった。
「威吹も派手だね」
「いやいや、何の何の」
ジルコニアは崩れた1階の天井と2階の床の建材の下敷きになり、完全にその稼働を停止した。
屋敷1階の東奥と言えば……。
「リビングルームだ」
「その付近の部屋という意味だろう」
リビングルームを覗いてみた。
そこには威吹の言う通り、血だまりは残っていたが、マリアの遺体が無くなっていた。
「本当だ……」
「だから、どうもおかしいんだ。ひょっとして、今頃イリーナの死体も無くなってるんじゃないか?」
「ええっ!?」
その時だった。
隣の部屋のドアが、中から叩かれた。
「助けてください!閉じ込められてるんです!ここから出してください!」
「威吹」
「ふむ……」
威吹はそのドアのドアノブをガチャガチャ回した。
「確かに鍵が掛かってるな。よし」
威吹は長い銀髪を1本抜くと、妖力を吹き込んで針金にした。
それを鍵穴に差し込んで、錠前を引っ掻き回す。すると、カチッと鍵が開く音がした。
「威吹、鍵屋さんになれるね」
「ふっ……」
そして、ドアを開ける。
「ありがとうございます!」
「キミがメアリー・ブラインド?」
「はい!助けてくれて、ありがとうございました!」
「礼には及ばぬ。それより、玄関の鍵を持っていると聞いたが、本当か?」
「は、はい!」
メアリー・ブラインドはミク人形と同じくらいのサイズだった。
しかし最低限それくらいの大きさが無いと、ピアノは弾けないだろう。
「これです」
「よし。それをくれ!」
「いえ。あいにくですが、玄関の鍵はいかなる場合も他人に渡してはいけないと、ご主人様の命令でして……」
「その主がもう既に死んでるのは知らぬか?」
「ええっ!?」
「マリアさんだけじゃない。イリーナさんまで……」
ユタは悲しそうな顔をした。
「非常事態だ。もうお前に命令を与える主人はいない。だからその鍵をオレ達に渡しても、誰も咎めぬ」
「……では、玄関までご案内致します」
「……まあ、それでもいいか」
「とにかく、1度外に出る必要があるからね」
先に立つメアリー・ブラインド。長い金髪を向かって左側にサイドテールにしている。
チラッとユタと威吹を見たその目は、心なしか冷たいように見えた。