[4月9日17時40分 天候:曇 神奈川県横浜市 JR横須賀線1684S電車5号車内]
〔この電車は横須賀線、総武快速線直通、千葉行きです。グリーン車は、4号車と5号車です。グリーン車をご利用の際には、グリーン券が必要です。グリーン券を車内でお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください。次は、新川崎です〕
リサ達を乗せた電車は、ほぼダイヤ通りに運転していた。
今は横浜駅を出たところである。
さすがに個室感覚の平屋席であっても、ここまで来ると、空席に他の客が座るようになった。
と、そこへ愛原が4号車側のドアを開けて入ってくる。
愛原「戻ったぞ。トイレきれいだったぞ」
リサ「ほんと?」
愛原「ああ。さすがは新型車両だ」
リサ「わたしも行ってくる」
愛原「ああ」
リサも4号車側のドアを開けた。
尚、ドアはタッチセンサー式の自動ドアである。
リサ「これか」
特急車両のデッキのような構造になっている。
途中に乗務員室があるが、これは車掌室ではなく、グリーンアテンダントの待機室である。
そこを通り過ぎて、リサは愛原が使用していたトイレに入った。
さすがに特急や新幹線と違い、トイレは男女兼用である。
リサ「あん……先生の匂い、残ってないなぁ……」
新型車両ゆえに窓の無い密室であるが、換気はしっかりしているらしい。
逆を言えば、昔の車両は特急車両であっても開く窓が付いていたのは、あまり換気が宜しくなかったからだろう。
リサ「先生のウ○チ残ってないしぃ……」
リサは残念そうにスカートの中に手を突っ込み、ショーツを脱ぐと便座に腰かけた。
ジョロロっと放尿を開始する。
リサ「ん……大きい方も出ちゃうかも……」
リサは右手で、自分の腹を撫でた。
リサ「もう少し……もう少し……」
よく食べるリサである。
その分、排泄物の量も大きなものだった。
Gウィルスが栄養を横取りするとはいえ、不必要な老廃物は発生するということだ。
これが新型の特急や新幹線のグリーン車のトイレなら、ウォシュレットが付いていることがある。
しかし、普通列車のグリーン車では、そんなことは無かった。
そもそも旧型車両の普通車では和式も現存するような中、洋式トイレというだけでも本来は贅沢なのである。
ビーッ!ビーッ!ビーッ!
リサ「うわっ、ビックリした!」
その時、リサのスマホからけたたましいアラームが鳴り響いた。
パーカーのポケットに手を突っ込み、そこからスマホを取り出す。
それは、BSAA製作のアプリからのアラームだった。
しかしリサがインストールしているのは、愛原達用の物とは違い、BOW用。
BSAAがBOWに警告を与える時などに使用される。
今回は何の警告かというと……。
『GPS追跡不能区間に入りました。直ちに、電波状況の良い所へ移動してください。あなたは指定の移動区間を外れている恐れがあります。このまま対処をしない場合、暴走したとみなし、付近のBSAAが出動します。その際、命の安全は保障できません』
というもの。
リサ「何それ!?わたしは愛原先生と一緒だよ!?」
リサは文句を言って、アラームを止めた。
しかし、アラームが止まっても、表示が消えるわけではない。
しばらくすると、またアラームが鳴り出す。
そして、止める。
これの繰り返し。
手動でアラームを止めていれば暴走していないという判断ができるのではないかと思うところだが、そこまでBSAAは甘くない。
そして当然、リサ側のアプリが鳴っているということは、愛原達のアラームも鳴っているということである。
愛原「リサ!大丈夫か!?何かあったのか!?」
リサ「別に!わたしはただトイレしてるだけだよ!?」
愛原「んんっ!?じゃあ、何でアプリが鳴ってるんだ!?」
リサ「知らないよ、そんなの!」
愛原「とにかく、早くトイレから出て来い!」
リサ「分かったよぉ……!」
リサはショーツを穿いて、トイレの流すボタンを押した。
旧型車両のE217系のトイレは、昔ながらの薬液をジャーッと流すタイプだが、新型のE235系のトイレは少量の水をチョロっと流し、あとは真空で一気にタンクへ吸い込む真空式である。
それからリサはトイレから出た。
愛原「一体、どうしたんだ?」
リサ「知らないよ!わたしが聞きたいよ!」
リサがトイレから出ると、アラームが鳴り止んだ。
そして画面も、赤い表示から緑の表示へと変わる。
『GPS追跡が可能となりました』
愛原「んん?」
リサ「トンネルとか入った?」
愛原「いや、三浦半島を出れば、あとは品川~錦糸町間までトンネルは無いぞ」
それに、トンネルに入ったところで、GPSは機能しているはずである。
地下鉄構内であっても、グーグルマップやナビタイム等のナビ機能は使用可能だろう?
それと同じである。
愛原「ちょっとスマホ貸してくれ」
リサ「うん」
リサは愛原にスマホを貸した。
それをトイレに持って行く。
愛原「んん?」
そして、実際にトイレに入ってドアを閉める。
愛原「ああ、なるほど」
愛原が納得したように言うと、またドアを開けた。
愛原「ほら」
すると、画面の色が黄色に変わっている。
『【注意!】GPS追跡不能です。直ちに電波状況の良い所へ移動してください。5分以内に対処しない場合、【警戒】フェーズに移項し、BSAA出動案件となります』
リサ「えっ!?」
そして、愛原がトイレに出ると、また画面が緑色に変わった。
愛原「どうやら、トイレの中は電波状況が悪いらしいな」
リサ「珍しい!」
リサは新幹線や特急列車のトイレを使用したことはあるが、そんなことは無かった。
愛原「この電車のトイレがそうなのか、あるいはたまたまこの区間だけなのか分からないが、取りあえず大丈夫みたいだな。これも善場係長に報告しておこう。【警告】が出たら、報告案件になるから」
リサ「ビックリしたねぇ……。おちおちトイレにも行けないよ」
愛原「あまり、BOWがこういう旅行に行くなんて想定、していないのかもな。とにかく、席に戻ろう」
リサ「うん」
リサは愛原と一緒に、座席に戻った。
〔この電車は横須賀線、総武快速線直通、千葉行きです。グリーン車は、4号車と5号車です。グリーン車をご利用の際には、グリーン券が必要です。グリーン券を車内でお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください。次は、新川崎です〕
リサ達を乗せた電車は、ほぼダイヤ通りに運転していた。
今は横浜駅を出たところである。
さすがに個室感覚の平屋席であっても、ここまで来ると、空席に他の客が座るようになった。
と、そこへ愛原が4号車側のドアを開けて入ってくる。
愛原「戻ったぞ。トイレきれいだったぞ」
リサ「ほんと?」
愛原「ああ。さすがは新型車両だ」
リサ「わたしも行ってくる」
愛原「ああ」
リサも4号車側のドアを開けた。
尚、ドアはタッチセンサー式の自動ドアである。
リサ「これか」
特急車両のデッキのような構造になっている。
途中に乗務員室があるが、これは車掌室ではなく、グリーンアテンダントの待機室である。
そこを通り過ぎて、リサは愛原が使用していたトイレに入った。
さすがに特急や新幹線と違い、トイレは男女兼用である。
リサ「あん……先生の匂い、残ってないなぁ……」
新型車両ゆえに窓の無い密室であるが、換気はしっかりしているらしい。
逆を言えば、昔の車両は特急車両であっても開く窓が付いていたのは、あまり換気が宜しくなかったからだろう。
リサ「先生のウ○チ残ってないしぃ……」
リサは残念そうにスカートの中に手を突っ込み、ショーツを脱ぐと便座に腰かけた。
ジョロロっと放尿を開始する。
リサ「ん……大きい方も出ちゃうかも……」
リサは右手で、自分の腹を撫でた。
リサ「もう少し……もう少し……」
よく食べるリサである。
その分、排泄物の量も大きなものだった。
Gウィルスが栄養を横取りするとはいえ、不必要な老廃物は発生するということだ。
これが新型の特急や新幹線のグリーン車のトイレなら、ウォシュレットが付いていることがある。
しかし、普通列車のグリーン車では、そんなことは無かった。
そもそも旧型車両の普通車では和式も現存するような中、洋式トイレというだけでも本来は贅沢なのである。
ビーッ!ビーッ!ビーッ!
リサ「うわっ、ビックリした!」
その時、リサのスマホからけたたましいアラームが鳴り響いた。
パーカーのポケットに手を突っ込み、そこからスマホを取り出す。
それは、BSAA製作のアプリからのアラームだった。
しかしリサがインストールしているのは、愛原達用の物とは違い、BOW用。
BSAAがBOWに警告を与える時などに使用される。
今回は何の警告かというと……。
『GPS追跡不能区間に入りました。直ちに、電波状況の良い所へ移動してください。あなたは指定の移動区間を外れている恐れがあります。このまま対処をしない場合、暴走したとみなし、付近のBSAAが出動します。その際、命の安全は保障できません』
というもの。
リサ「何それ!?わたしは愛原先生と一緒だよ!?」
リサは文句を言って、アラームを止めた。
しかし、アラームが止まっても、表示が消えるわけではない。
しばらくすると、またアラームが鳴り出す。
そして、止める。
これの繰り返し。
手動でアラームを止めていれば暴走していないという判断ができるのではないかと思うところだが、そこまでBSAAは甘くない。
そして当然、リサ側のアプリが鳴っているということは、愛原達のアラームも鳴っているということである。
愛原「リサ!大丈夫か!?何かあったのか!?」
リサ「別に!わたしはただトイレしてるだけだよ!?」
愛原「んんっ!?じゃあ、何でアプリが鳴ってるんだ!?」
リサ「知らないよ、そんなの!」
愛原「とにかく、早くトイレから出て来い!」
リサ「分かったよぉ……!」
リサはショーツを穿いて、トイレの流すボタンを押した。
旧型車両のE217系のトイレは、昔ながらの薬液をジャーッと流すタイプだが、新型のE235系のトイレは少量の水をチョロっと流し、あとは真空で一気にタンクへ吸い込む真空式である。
それからリサはトイレから出た。
愛原「一体、どうしたんだ?」
リサ「知らないよ!わたしが聞きたいよ!」
リサがトイレから出ると、アラームが鳴り止んだ。
そして画面も、赤い表示から緑の表示へと変わる。
『GPS追跡が可能となりました』
愛原「んん?」
リサ「トンネルとか入った?」
愛原「いや、三浦半島を出れば、あとは品川~錦糸町間までトンネルは無いぞ」
それに、トンネルに入ったところで、GPSは機能しているはずである。
地下鉄構内であっても、グーグルマップやナビタイム等のナビ機能は使用可能だろう?
それと同じである。
愛原「ちょっとスマホ貸してくれ」
リサ「うん」
リサは愛原にスマホを貸した。
それをトイレに持って行く。
愛原「んん?」
そして、実際にトイレに入ってドアを閉める。
愛原「ああ、なるほど」
愛原が納得したように言うと、またドアを開けた。
愛原「ほら」
すると、画面の色が黄色に変わっている。
『【注意!】GPS追跡不能です。直ちに電波状況の良い所へ移動してください。5分以内に対処しない場合、【警戒】フェーズに移項し、BSAA出動案件となります』
リサ「えっ!?」
そして、愛原がトイレに出ると、また画面が緑色に変わった。
愛原「どうやら、トイレの中は電波状況が悪いらしいな」
リサ「珍しい!」
リサは新幹線や特急列車のトイレを使用したことはあるが、そんなことは無かった。
愛原「この電車のトイレがそうなのか、あるいはたまたまこの区間だけなのか分からないが、取りあえず大丈夫みたいだな。これも善場係長に報告しておこう。【警告】が出たら、報告案件になるから」
リサ「ビックリしたねぇ……。おちおちトイレにも行けないよ」
愛原「あまり、BOWがこういう旅行に行くなんて想定、していないのかもな。とにかく、席に戻ろう」
リサ「うん」
リサは愛原と一緒に、座席に戻った。
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