マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

ファントム観てきました

2010年11月17日 | ミュージカル
アーサー・コピット版ということでストーリーと音楽は宝塚と同じでしたが、演じる人と脚色でこうも違うものなんですね。

宝塚のファントムはひたすら美しくかっこよく哀しかったけど、こちらは生々しいファントムです。
クリスティーヌに迫る姿なんて男臭さムンムン。

大沢たかおさん、いい声ですねぇ。特に高音部が。芝居は言うまでもないですが、歌もなかなかお上手ではないですか。杏さんも存在感ありましたよ。出だしの歌があまりにひどいのでどうしよう?!と心配してたんですが、段々とよくなってきたので、あれは演技だったのかしら?杏さんも大沢さんもミュージカル俳優ではないので無理も無いと思いますが、歌で感情を表現するまでは行ってないのが残念。
でもビジュアル的には大満足。

大沢ファントムはクリスティーヌよりも衣装持ちですね。
引きずるような長いマントをバサバサさせながら右へ左へとよく動き回っていましたが、ちょっと落ち着きがないかんじ。
四季のファントムは大人の男って感じでしたが、こちらはクリスティーヌに母の面影を見ているせいか子供っぽい一面もあるファントムでした。クリスティーヌを自分の棲み家に連れてきて嬉しそうにあちこち案内するところは無邪気で微笑ましいくらい。

でもその後、仮面を外した顔を見たクリスティーヌが驚いて逃げ出してしまい、絶望して子供のようにうずくまって泣きじゃくる姿に思わず涙

アーサーコピット版はキャリエールとファントムが親子の情を交わすところが何と言っても感動的です。

キャリエール役の篠井英介さん、よかったです。歌は初めて聴きましたが・・・

カルロッタ役の樹里咲穂さんが達者な芝居と歌で舞台を引き締めていました。

大沢たかおさんのファントム

2010年11月17日 | ミュージカル
何を隠そう、私の大好きなミュージカルベスト3はオペラ座の怪人・エリザベート・ベルサイユのばら。
これらが劇場に掛かるとキャストはどうあれ観ずにはいられない!!ほとんど病気のようなものですな。
これにレミゼやモーツアルトやキャッツなどが続くのですが・・・

オペラ座の怪人を初めて劇団四季で観た時のキャストは、市村正親さんのファントムに山口祐一郎さんのラウルでそれはそれは素晴らしくって終演後も感動で体が震え席を立てないほどだったのを昨日のことのように思い出します。

その後は山口さんのファントムに石丸幹二さんのラウルというゴールデンコンビを何度も観ましたが、初演の時ほどの感動が無かったのは何故かしら?
初めての出会いが如何に大切か思い知らされました。

私が子供の時、母に連れてってもらった「あしながおじさん」の映画がミュージカルで、ジュディやペンデルトンさんが話の途中でいきなり歌ったり踊ったりしだして何が何だか分からなくなり、「こんなのあしながおじさんじゃないっ!!」て泣きそうになったのをいまでも覚えてるもの。

その後も母が日生のおばちゃんに芝居のチケットを貰ったとかで日生劇場に連れて行かれたことがあったんですが、その時の出し物が和物の「残菊物語」というお芝居でキャストは錚々たる顔ぶれだったと思うけど子供にとってはひどく退屈な芝居で。もう辛くて辛くて早く終わらないかとそればっかり思ってた。それでお芝居が大嫌いになりました。

そんな私を演劇って面白いと思わせてくれたのが蜷川幸雄さんとアンドリューロイド・ウェバーさん。
NINAGAWAマクベスを観た時の衝撃ったらなかったな。
舞台装置や衣装も凝ってて、こんな世界があったのか!と魂持って行かれました。
そしてキャッツ。楽しいの一言。
あのミュージカル・演劇大嫌いの私がコロッと宗旨替え。ミュージカルだ~い好き人間に変身しちゃいました。

アンドリューロイド・ウェバーの作品はどれも素晴らしいんですが、オペラ座の怪人はストーリーも音楽も本当に素晴らしいので正直違う楽曲の「ファントム」に触れるのが怖くてずっと避けてきました。
最初の感動を壊されるのが嫌だったのかもしれません。

でも何年か前に宝塚の「ファントム」を観たとき「オペラ座の怪人」とはまた違ったところ、特に親子の情愛の描かれ方が感動的で曲も甘美でなかなかいいじゃないこういうのもアリだよねと思いました。

今日観に行く大沢たかおさんのファントムは宝塚版を踏襲されてるとか。
一番気になる歌声はどうでしょうか?
続きはまたのちほど。