昨秋以来、須賀敦子の著作に出会い、
「地図のない道」まで読み終えていたが、
ブログ更新はようやく「トリエステの坂道」にさしかかりました。
ちょうど良い具合にBS朝日で、18日の土曜日から3週連続で
「須賀敦子のイタリア」が再放映されます。
前回の放映は見逃してしまいましたが、
今回はしっかり拝見しようと思います。
今頃になって、須賀の著作に魅せられている俄かフアンが、
著者の「トリエステ」を辿るには、無謀にも思えますが、
須賀敦子がこの街に寄せる思いは切なさにみちています。
最初の著作「ミラノ 霧の風景」にも、
「きらめく海のトリエステ」として登場します。
ある機会を得て、想い焦がれていたトリエステを、
初めて訪れた帰路です。
「来たときとおなじように、切りたった断崖の道をヴェネツィアに向けて走る汽車の窓から、
はるか下の岩にくだける白い波しぶきと、
帆かげの点在する、サバの眼のように碧い海が、
はてしなくひろがるのが見えた。
ホメロスがジョイスがそしてサバが愛したユリシーズの海が、夏の陽光のなかに燦めいていた。」
夫と行くはずだったこの街を、今度は一人で歩いてみようとの思いを残す帰路でした。
(この稿未完)
●<須賀敦子の著作に出会う>アーカイブ
須賀敦子の著作に出会う
須賀敦子の著作に出会う「コルシア書店の仲間たち」<1>
須賀敦子の著作に出会う「コルシア書店の仲間たち」<2>
須賀敦子の著作に出会う「コルシア書店の仲間たち」<3>
須賀敦子の著作に出会う「コルシア書店の仲間たち」<4>
須賀敦子の著作に出会う「コルシア書店の仲間たち」<5>
須賀敦子の著作に出会う「ミラノ 霧の風景」<1>
須賀敦子の著作に出会う「ミラノ 霧の風景」<2>
須賀敦子の著作に出会う「ヴェネツィアの宿」<1>
須賀敦子の著作に出会う「ヴェネツィアの宿」<2>
須賀敦子の著作に出会う「ヴェネツィアの宿」<3>
須賀敦子の著作に出会う「トリエステの坂道」<1>