たにしのアブク 風綴り

87歳になります。独り徘徊と追慕の日々は永く切ない。

女の子の「お仕事小説」?/?--米村圭伍著「退屈姫君伝」

2022-07-19 11:29:28 | 本・読書
令和4年7月19日 「梅雨曇り」みたいな日が続いている。
徘徊の途中に降られて、安いスニーカーが「グチャグチャ」。
グチグチ言いながら鬱陶しい。4回目のワクチンも済んだ。

久しぶりに綴る「乱読徘徊」本読み妄想レビューです。
若い女の子の「お仕事小説」に嵌っていると、前に書きました。
坂本司「和菓子のアン」、瀬尾まいこ「天国はまだ遠く」、
近藤史恵の「たまごの旅人」の3冊を紹介しました。

今回は異色です。米村圭伍著「退屈姫君伝」です。
徘徊途中「退屈しのぎ」に図書館で見つけました。
作者・米村さん「解説入り」ストーリー小説です。
講談本というか、落語本というか、お色気ありで、
「大型活字本」で爺好みに大変、面白かったです。



江戸時代「お姫様」の探偵ごっこお遊びを「女の子のお仕事」小説とか、
なんかに見立てたら、読んだ方々は「なんだ、それっ!」大笑いですね。
たにしの爺が「本読み徘徊」で勝手に刷り込んだ妄想です。

前の3作品は現代が舞台の小説でした。
「退屈姫君伝」--ときは江戸時代です。
「女の子」は幼くして嫁いだ「めだか姫」です。

大藩・陸奥磐内藩五十万石西条綱道の末娘・めだか姫は、
父の命で、四国讃岐の小藩・風見藩二万五千石の藩主、
時羽直重のもとに輿入れして3ヵ月余りです。
夫の直重が国許の讃岐に戻ることになります。
若妻・めだか姫は江戸藩邸に残って留守役になった…。



五十万石の大藩から小藩へ少女で「嫁いだ」めだか姫、
家禄違いの暮らし振りギャップに戸惑ったり、
藩邸を取り巻く不思議や家中の系譜の謎を、
「退屈しのぎ」に嗅ぎ回るというお話です。

ところがとんでもない難儀を「嗅ぎつけ」ます。
「姫の嫁いだ小藩」を潰そうとしている首魁は、
なんと、あの老中「田沼意次」一派なのでした。

若い姫君夫人が、国許に帰参中の主「お殿様」のために、
無役で居候の義弟や「お庭番」「くノ一」ら助っ人と、
嫁ぎ先の「小藩」の窮地を救うストーリーです。



これまで読んできた硬い「時代小説」と全く異色の、
下ネタ混じりの痛快お気楽ユーモア時代小説でした。
「留守藩邸を守った」女の子の見事な、
「お仕事小説」だということにしました。

雨と暑さしのぎに、だらっと駄文を綴りました。
いやー、本は「耄碌した」頭の栄養になる。
ところで、ワクチン4回目を済ませたが、
全くなんーにも、副作用が感じなかった。
ワクチン効いているのかな??