写真はトレド旧市街の刃物店。店の看板はとくにない。ここで買った1000円ほどのアーミーナイフは、その後、私のお気に入りに。
【土産もの】
先週、クレジットカードの決済に苦労した話をしたので、ついでにみやげものの話を続けます。旅の最終地だったので、どうしても買い物に力点がいってしまいます。
トレドは、小さいながらも老舗も多く、魅力的な掘り出し物もありました。昔から鉄製品の加工や刀鍛冶職人で有名な土地柄だと聞きましたが、刃物の店は本当に魅力的。小さな通りにいっけん、ぽつんとあった角の名もなき刃物屋で見つけたアーミーナイフ。日本円で1000円ほどのものなのですが、これがすぐれものでした。ナイフはもちろんのこと、分解するとフォークとスプーンにもなり、当然ながら缶切りも栓抜きも付いていて、いうことなし。切れ味も抜群で今では旅の必需品となっています。
トレド製ではないどころか、アメリカ製のようですが、ネットで調べても、同じタイプのものは見つからないので、そうとう刃物の目利きが厳選したものが並んだ店だったのでしょう。
こちらが興味を持って質問すると、手取り足取り情熱をもって、店員二人がかりでとくとくと説明してくれる手厚さ。彼らの熱い気持ちが伝わってくるようでした。
トレド旧市街には各所にみやげもの風のものも含めて、中世の騎士が持つような剣や甲冑、普段使いの金物までスタイリッシュなものが並んだ刃物屋や武器屋、革製品屋さんがたくさんありました。
ペンダント(金や銀の小さなプレートに黒の複雑な模様のあるもの。)も1000円ほどですが、服になじみ、今でもたいへん重宝しています。同タイプものはアンダルシア地方およびモロッコなどのイスラム圏でも売られていますが、種類の多さと値段の安さは負けていませんでした。
他にスペイン製のおかしやチョコレート、香辛料など旅の最後の仕上げに買いこもうと、トレドの中心にある旧市街の市場や商店をみたものの、大量買いしたいし、日持ちの点で包装されたもののほうがいいと考えると食べ物はおみやげには向きません。そこでバスで郊外のスーパーマーケットに行きました。
写真はトレド郊外の大型スーパーマーケット
当然のようにクレジットカードが簡単に使えます。世界一高価なスパイスといわれる地中海料理に欠かせないサフランからメキシコで見かけた日本ではお目にかかれない様々な種類のトウガラシまで、普段づかいの価格で売られていました。
写真は、メキシコでも大量に売られていた大型のトウガラシ。小ナスのような小さな形のとうがらしなど、日本のピリ辛系と違って、カツオブシのようなうまみがある。
スペインはメキシコをかつて征服し、莫大な富を得ていた過去からも、今のスペイン料理にメキシコの影響が色濃いことがわかります。チョコも、中央アメリカ原産です。
日本に帰ってから、様々な料理に重宝したこれらの品々。クルミも含め、スペインで購入したこれらの品は日本ではなかなか手に入らないので、おすすめです。とにかく安くて質がいい。
※次回は、トレドの博物館など、みどころについてです。