写真上は「ラ・ムラーラ」のテーブル上に置かれていたオリーブオイル。この白濁感。
【うまみたっぷりオリーブオイル】
お昼時。セビリア門の前にある小さなお店「ラ・ムラーラLa Muralla」で、勧められるままに2,3品頼みました。そして待つことしばし。出てきたものは、昨日のレストランで食べたものとまあまあ、かぶっていました。カルモナのアンダルシア料理は限られているのでしょう。
ここで印象深かったことは、モロヘイヤとヒヨコ豆のカレー風味やラタトゥイユなど、ごく普通の料理にテーブル上のオリーブオイルをかけると、一段上のおいしさに簡単に変わること。まさに日本の料理にしょうゆをつける感じです。オリーブオイルは少し白濁していて、そのままでも舌に溶け込んでいくような柔らかいふくらみがあります。
ラタトゥイユの上に目玉焼きが載っていた。
日本にいるときはオリーブオイル独特の香りが苦手だったのですが、そのふしぎな薬くささがまったくありません。ただただ自然、ただただ、おいしい。
テーブルの上に置かれていたオリーブオイル。近くで見ると、白濁しているのがわかるのだが。
そういえば、カルモナのホテルに置かれたパンフレットに、オリーブオイル工場見学がありました。車で10分、と書かれていました。瓶に書かれたラベルを見ると、セビリア州のLORA DEL RIO と書かれています。調べるとカルモナから23キロ北東のとなり街で、車で20分ほどの距離です。
アンダルシア地域といえばオリーブオイルの生産量世界一の場所。日本に輸入されるものの多くは日持ちする、純度の高い高級なエキストラ・バージンオイルが主で、私はちょっと苦手。でも、ここのものは、昔ながらの絞り機を使っているとか、何かあるのでしょう。その結果、オイルはしっかりと濾して純度を高める方向ではなく、日持ちはしないけど、オリーブの実の成分が混濁している。でも、これが地元が好む本来の味。お店にしょうゆのように置かれている理由が、ちょっとわかった気がしました。