写真は建水の燕小洞にて(2006年夏撮影。)写真上は燕子洞の入り口。上部の鍾乳石には赤、青、黄色などカラフルなお守りが結びつけられている。どうやってつけるのかは、次回。写真下は鍾乳洞の内部。
【建水・燕子洞】
富民のようにツバメの飛来する洞窟の中で、雲南で最も有名なところが省中部の建水にあります。その名も燕子洞。明、清代と雲南の中では多くの科挙合格者を排出し、大いに賑わった建水県城から30㎞ほど東にある巨大な鍾乳洞です。清代からお金持ちが用心棒を雇ったり、街の腕に覚えのある衛兵が徒党を組んで探検したという記録が残っているほど、人々にとって巨大で、複雑な構造で、神秘的な空間でした。
2006年に訪れた時には交通アクセスが非常に悪いにもかかわらず、けっこうな人出でした。
燕子洞へ向かう道中から、無数のツバメが、にぎやかです。
建水県燕子洞は、同ホームページによると全長2.7㎞、高さ30メートルから50メートル。ただし、付近には顔洞など開遠市に通じる鍾乳洞が大きいものだけで3つあり、調査すると繋がっているということなので、実際にはそれ以上の規模があります。
高さ30メートルはある、ぽっかりと開いた鍾乳洞の入り口を入ると紅い水をたたえた瀘江が洞の底をゴーゴーと流れ、生ぬるい風がゆるく流れ、日本にはない風情をたたえています。
薄暗い照明の中を1.5㎞ほど歩くのですが、アップダウンが激しくずいぶんと歩いたような感じがします。なにより様々な鍾乳石を間近に見られる感激は格別なものがあります。日本でもあぶくま鍾乳洞など数々の鍾乳洞がありますが、それらより巨大で風格を感じました。
深奥部からは用意された手こぎの竜船に載って外界に出ることができます。こぎ手がギーコギーコと漕ぐ音がさらに風情をかもしていました。この乗船代は入場料に含まれています。
私は8月に行ったのですが、ツバメがピルルルー、ピルルルーと激しく飛び回り、洞窟にもこだまして、洞窟を出た後も、音が耳の奥で反響しているほどでした。 (つづく)