英語メニューではソーセージの文字が見られたので頼んだもの。ソーセージは腸詰めされたものではなく、その中身の具材をかりかりに炒めたハンバーグのようだった。添え物はベーコンとポテトをサイコロ状に切ったものとリンゴジャム。写真下はジャガイモのスープ。スープは飲むものではなく、口に入れて一度、咀嚼する感じで、しっかりとおなかに溜まる感じ。見た目よりもずっとボリュームがあり、すべてが一口サイズよりも小さいが、さりとて飲み込むものでもなく、味もしっかりと付いている。一瞬、食べ方に戸惑ったが、ビールにも合って、飲み込むタイミングが分かってくると、なるほど、スピーディにおいしく食べることができる。
【分業化の進んだはては】
1,2階の市庁舎はガイドツアーに入らないと見られませんが、この地下レストランはレストラン利用者なら自由に歩くことができます。
さて料理を頼もうとすると、これがなかなか難しい。ボーイは多く、皆、営業スマイルで動きも驚くほどきびきびとしているのですが、分業化が凄まじく、自分のテーブル担当で、さらにその人の仕事分野ではないと、注文すら断られる始末。
ただ、注文さえ通ってしまえば、料理はすぐに来るし、味も抜群なので、そこはご安心を。
私はビール党なのでビール専門で食べていましたが、ここはワインが有名な店なので、ワイン好きの方はぜひどうぞ。
また、食事だけの席とショーを見ながら食事をする席が分かれています。とはいえ、酒蔵を改造しただけの空間なので、深紅のベルベッドのカーテンで仕切られただけの簡素な間仕切りとなっていて、それもまたある種の風情が感じられるのです。
つまり、そのショーの演者の出入り口が、ショーを見ない一般客の席の横にあり、自然と彼らの緊張感が伝わってくるといおまけ付き。
ついにはじーっと見てしまっていた私と落ち着きなく、手汗を拭いてステッキを持ってはおろす、若き演者と目があい、テレ笑いをし合うことに。手を振ってから、カーテンを先を見つめ、意を決したように大きく深呼吸して、カーテンを開けてスポットライトの中に飛び込んでいきました。これが全部、見えちゃうお店、って・・・。
他にも、トイレの領域にまで(ただし女子トイレのみ)ルネッサンス様式独特の陰鬱なお顔の像があったり、ともかく歴史を味わうには最高のお店でした。
それにしてもビールを注ぐ人はそれのみに専心し、ボーイはそれぞれの料理運びに専念し、そして笑顔がない、というのは、ドイツの他の地域では見られなかったので、このレストランのみの特徴なのか、地域の雰囲気のなせるわざなのか。
ちょっとよく分からないのですが、地球の歩き方の最新版(2018年出版)に出ていないお店なので、紹介してみました。旅の思い出にいかがでしょう?
※次回の更新は3月下旬となります。次はリューベック編の予定です。