写真は市場の果物屋。ぶどう、アボガド、マンゴー、バナナ、リンゴなど日本でもおなじみの果物が並んでいた。
ただ3月というき時期は乾期のおわり頃のため、多くの果物はメキシコでは実らず、国外からの輸入もののため、割高であった。
そんな中、マンゴ-は、ちょうど出始めたばかりということで、進められるまま購入。小ぶりだが、持参したナイフで種をよけながら切り拓くと、とろりと、そのままでマンゴープリンとみまごうような、魅惑的に黄色い果実が顔を出す。イガイガとしたアクを感じることもなく、するりとのどを通った。甘みも酸味もバランスがよく、本当においしい。
ただ、メキシコで生ものを食べる場合は自身で洗い、内側を完全にくるんだ皮をきれいに取り去ってから食べることをおすすめする。場合によっては強力なサルモネラ菌にやられてしまう可能性は否定できない。
メキシコ在住の人のブログや、実際に住まわれていた方に聞くと、メキシコの菌は、かなり身体に堪えるそうだ。
地元の人は、身体が慣れているので問題ないようだが、外国から来たばかりだと、危険性は高まる。あまりの苦しさにメキシコ文明最後の王、スペイン人コルテスに滅ぼされたモクステマによるのろい「モクステマの呪い」という通称さえ付けられているとか。
アメリカでは2017年8月にもメキシコ産パパイヤを生食した人109人が食中毒にかかり死者も出る騒ぎになっている。
【旨みの正体】
メキシコ料理のおいしさは十分わかったのですが、豊かな各種トウガラシをはじめ、完熟アボカド、野性味あふれるトマトなど、メキシコ料理の材料は、日本ではなかなか入手できないものばかり。
私自身、実際にメキシコで手に入れたトウガラシを使って、日本で料理を作ると、トマトベースのメキシコ料理、たとえばスープ系などは異国の風味がたって大満足の味わいにはなります。
けれども、メキシコ産の味わい深いトウガラシを油で丁寧に炒めたあと、さまざまな具材を入れ、おいしくなるように、と味付けに日本酒や醤油、和風だしを使っていくと、辛みが少ないものだと、完全に和の風味に一体化して、メキシコ産トウガラシが入っている、と家人に告げても、気づかないという残念な結果となりました。
日本にも世界に誇れる旨み食材は多々ありますが、メキシコの日本の旨みを同時に使うと、なんと完全に打ち消し合ってしまうのです。
メキシコのトウガラシの旨みの正体はグルタミン酸だそうで、これは昆布やかつお節に含まれる旨み物質です。それも乾燥させると、より旨みが増していくところも同じです。ちなみにトマトもグルタミン酸が豊富に含まれている食品です
ということは、日本の料理でトウガラシを使う意義はやはり特徴的な辛み、ということになります。わさびの辛さとトウガラシの辛さは全然、違います。育てる場所も、わさびと違って選ばないところも、世界に伝播できた理由でしょう。
このように旨みを大切にする本当のメキシコ料理は日本人の口に合うのは必然です。日本でも本格的なメキシコ料理店も出てきたので、これからブームが起こるかもしれませんね。
(つづく)
ただ3月というき時期は乾期のおわり頃のため、多くの果物はメキシコでは実らず、国外からの輸入もののため、割高であった。
そんな中、マンゴ-は、ちょうど出始めたばかりということで、進められるまま購入。小ぶりだが、持参したナイフで種をよけながら切り拓くと、とろりと、そのままでマンゴープリンとみまごうような、魅惑的に黄色い果実が顔を出す。イガイガとしたアクを感じることもなく、するりとのどを通った。甘みも酸味もバランスがよく、本当においしい。
ただ、メキシコで生ものを食べる場合は自身で洗い、内側を完全にくるんだ皮をきれいに取り去ってから食べることをおすすめする。場合によっては強力なサルモネラ菌にやられてしまう可能性は否定できない。
メキシコ在住の人のブログや、実際に住まわれていた方に聞くと、メキシコの菌は、かなり身体に堪えるそうだ。
地元の人は、身体が慣れているので問題ないようだが、外国から来たばかりだと、危険性は高まる。あまりの苦しさにメキシコ文明最後の王、スペイン人コルテスに滅ぼされたモクステマによるのろい「モクステマの呪い」という通称さえ付けられているとか。
アメリカでは2017年8月にもメキシコ産パパイヤを生食した人109人が食中毒にかかり死者も出る騒ぎになっている。
【旨みの正体】
メキシコ料理のおいしさは十分わかったのですが、豊かな各種トウガラシをはじめ、完熟アボカド、野性味あふれるトマトなど、メキシコ料理の材料は、日本ではなかなか入手できないものばかり。
私自身、実際にメキシコで手に入れたトウガラシを使って、日本で料理を作ると、トマトベースのメキシコ料理、たとえばスープ系などは異国の風味がたって大満足の味わいにはなります。
けれども、メキシコ産の味わい深いトウガラシを油で丁寧に炒めたあと、さまざまな具材を入れ、おいしくなるように、と味付けに日本酒や醤油、和風だしを使っていくと、辛みが少ないものだと、完全に和の風味に一体化して、メキシコ産トウガラシが入っている、と家人に告げても、気づかないという残念な結果となりました。
日本にも世界に誇れる旨み食材は多々ありますが、メキシコの日本の旨みを同時に使うと、なんと完全に打ち消し合ってしまうのです。
メキシコのトウガラシの旨みの正体はグルタミン酸だそうで、これは昆布やかつお節に含まれる旨み物質です。それも乾燥させると、より旨みが増していくところも同じです。ちなみにトマトもグルタミン酸が豊富に含まれている食品です
ということは、日本の料理でトウガラシを使う意義はやはり特徴的な辛み、ということになります。わさびの辛さとトウガラシの辛さは全然、違います。育てる場所も、わさびと違って選ばないところも、世界に伝播できた理由でしょう。
このように旨みを大切にする本当のメキシコ料理は日本人の口に合うのは必然です。日本でも本格的なメキシコ料理店も出てきたので、これからブームが起こるかもしれませんね。
(つづく)