写真は昆明市内の庶民的な料理店。「農家楽」は休暇村の意味。店内には、なぜか日本のかやぶき屋根と水車、柴犬のおすわりのポーズのドアップ合成カラーポスターが飾られていた。
【進化する「八宝飯」】
雲南で八宝飯をさらに発展(?)させたような料理を食べたことがある。昆明にある「農家楽」(日本でいう休暇村。最近、昆明でも自家用車で農家楽に行き、バーベキュー&宿泊、という休暇がはやっている。排水施設が不十分な田舎になるので新たな環境問題となっている)という名の庶民的な料理屋さんでのことだ。
顔見知りの店の若旦那が、
「今日は私が気合を入れて、すごい料理を作ってあげる。絶対、食べないと損だよ」と珍しく威勢がいい。その勢いに、押されて頼んだ料理が本当にすごかった。
それは、メニューの最後に現れた。その名も「咸八宝飯」。咸とは「しょっぱい」という意味で、塩や醤油が使われた料理のこと。この店では例の型抜き蒸しモチ米の中身の餡を、甘味系ではなくて、醤油とラードで絡めた鶏肉や山野草、キノコ、しょっぱい味付けの中華風ハムなどを混ぜたオカズ系にしていたのだ。だのに周りを覆うモチ米は、相も変わらず極甘の正月用八宝飯の味付け・・。
これがなんの下味も付いていないシンプルなモチ米なら、明代(1368年~1644年)に雲南省の保山地区で八宝飯から発展したという雲南料理「咸八宝飯」なのだが、ここではどういうわけか外は極甘、中はしょっぱいという不思議な料理となっている。いったい甘いのかしょっぱいのかと、私の舌が混乱し悩むうちに、食欲ははるか遠くに消え失せていくのだった。
若旦那の創作料理だったのか、それとも浙江(上海より下の沿海地域)わたりの八宝飯が雲南で進化した「咸八宝飯」からさらに、バージョンアップした新たな雲南の「伝統」料理だったのか、今なお分からない。
というのも次に行ってみると、その店の若旦那は消えて別のオーナーになっていたのだ。若旦那の創作意欲が、あだとなったのかもしれない。
【進化する「八宝飯」】
雲南で八宝飯をさらに発展(?)させたような料理を食べたことがある。昆明にある「農家楽」(日本でいう休暇村。最近、昆明でも自家用車で農家楽に行き、バーベキュー&宿泊、という休暇がはやっている。排水施設が不十分な田舎になるので新たな環境問題となっている)という名の庶民的な料理屋さんでのことだ。
顔見知りの店の若旦那が、
「今日は私が気合を入れて、すごい料理を作ってあげる。絶対、食べないと損だよ」と珍しく威勢がいい。その勢いに、押されて頼んだ料理が本当にすごかった。
それは、メニューの最後に現れた。その名も「咸八宝飯」。咸とは「しょっぱい」という意味で、塩や醤油が使われた料理のこと。この店では例の型抜き蒸しモチ米の中身の餡を、甘味系ではなくて、醤油とラードで絡めた鶏肉や山野草、キノコ、しょっぱい味付けの中華風ハムなどを混ぜたオカズ系にしていたのだ。だのに周りを覆うモチ米は、相も変わらず極甘の正月用八宝飯の味付け・・。
これがなんの下味も付いていないシンプルなモチ米なら、明代(1368年~1644年)に雲南省の保山地区で八宝飯から発展したという雲南料理「咸八宝飯」なのだが、ここではどういうわけか外は極甘、中はしょっぱいという不思議な料理となっている。いったい甘いのかしょっぱいのかと、私の舌が混乱し悩むうちに、食欲ははるか遠くに消え失せていくのだった。
若旦那の創作料理だったのか、それとも浙江(上海より下の沿海地域)わたりの八宝飯が雲南で進化した「咸八宝飯」からさらに、バージョンアップした新たな雲南の「伝統」料理だったのか、今なお分からない。
というのも次に行ってみると、その店の若旦那は消えて別のオーナーになっていたのだ。若旦那の創作意欲が、あだとなったのかもしれない。