雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

語学留学でセブに行く78 焼き鳥店「DIPZILOG」2

2021-02-28 11:22:31 | Weblog
写真はディプシログの正面。小学校の送迎をするパパがテイクアウトをするの日常。とにかく似た店は近くに多いのだが、この店は地元の客で各段に賑わっていた。

【目指せ! 串焼き】
《ディプシログ》には行ったことがない、と話すと丁寧に地図を描いて、さらに
「あそこのはいいけど、他の店はだめよ。衛生面が悪いと身体にも悪いから」

 と丁寧なアドバイスまでいただきました。

 近くにそんな立派なレストラン、あったかなあ? と何度、探しても見当たりません。ようやく地図から割り出した店は、一見すると掘っ立て小屋。地面に壁が突き刺さっていて、上のトタン屋根が乗っているだけ。レストランより屋台、といったほうがぴったりでした。
 上にペンキで店名と目玉焼きの絵がかかれています。そこから、もくもくと立ち昇る煙が開店を告げていました。

 店先には串刺しされた各種生肉が常温のガラスケースもしくは覆いのないかごにそのまま乗せてあり、その脇で店員が鉢巻代わりに髪の毛をしばって、炭火で丁寧に串焼きをあぶっています。串を打った生肉がやや口紅のような赤みを帯びています。

 甘じょっぱい香りをくぐって店に入ると、まだ5時台だというのに、ほぼ満席でした。弱弱しい蛍光灯のもと、地面の黒を背景に付近の英語学校の先生方のはずんだ笑い声であふれていました。それぞれ系列ごとの制服に身を包んで、串焼きにビールでおしゃべり。先生方がよくお昼に持参しているタッパウェアに詰めたご飯を置いている人も。ご飯の持ち込みはオーケーのようです。

 私もさっそく、みんなが食べている串焼きを食べようと、メニューを開きました。メニュー名がずらりと並んでいるだけで、内容の説明はありません。蕎麦屋で「たぬきそば」「きつねそば」と書かれていても、それになにが入っているのか書かれていないのと同じです。地元に愛される店ほどその傾向は強まります。その分、安い。

こうなったら、勘で串焼きを探り当てるしかない。

「店名である【ディプシログ】はメニュー名だから、外せないな」
 と考えて「なんとかシログ」という名前のものを3,4品とビールを頼んで待ちました。

ところが現れたのは串焼きではなく、セットメニューばかり。しかも一皿ごとにこんもりと肉はあるけど串はなし。いずれにも炒めたガーリックライスと多めの油でフライした目玉焼きがついています。一人で3,4人分の具なしチャーハンはさすがに無理!
(つづく)
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語学留学でセブに行く マッサージ店2 と 焼き鳥店

2021-02-21 14:54:28 | Weblog
写真は、近所のレストラン「ディプシログ」の店内。近くの英語学校の先生方で大賑わい。

【あざはこまる】
 前回、書いたようなマッサージ屋が林立するなか、ボホール後に行ったマッサージ屋は一番手近な宿舎のあるホテルの1階でした。
 値段は60分で370ペソ。街のマッサージ屋より高めですが、これとて学生価格で、一般の人は400ペソ(約800円)。案内の文字は英語と韓国語です。
 恐ろしく寒いクーラーの中、指定のルームウェアに袖を通すと、現れたのが頑健なおばさん。ちゅうちょなく鍛え上げられた指でぐいぐい押し込んできます。気づくと身体のあちこちがあざだらけになってしまいました。
やはり前回のタイマッサージ後の赤い丸は、指圧による内出血だったのでした。(最近では日本でもあざができる店が増えてきていますね。)

【焼き鳥店】
 フィリピンの料理を英語の先生方に聞くと
「お母さんが料理を作ってくれる。ほんと、おいしいの」
と地元出身の若い先生は幸せそう。島外から出張している先生も料理はしないといいます。それよりも楽しみは週末のディスコよ、と。

 実際、その先生の朝食はジュースとバナナ、お昼はタッパウェアになにかご飯を詰めたものでした。そして夕飯もそこそこに、夜はネット配信授業(外国人とのチャット授業)に臨むのです。お化粧や使う石鹸にはこだわりがあるのに、食事は構わない。浮いたお金は当然のように家族に仕送りです。

 そんな先生方がその日の授業を終えた後に集うレストランがあります。学校から徒歩3分の「ディプシログ(DIPZI LOG)」です。
 先生いわく「ビールと食事が最高!」の店なのです。
  (つづく)

※あと、ちょっとでセブの話は終わります。そのあとはスペインに移ります。

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語学留学でセブに行く76 マッサージでほぐす

2021-02-14 14:29:50 | Weblog

写真上は、マクタン島にある「セイブモア」となりのタイ式マッサージ店。入口には警備員が常に表を見張っている。青い壁には英語と日本語で案内表示があった。
写真下はそのマッサージ店の施術場所。すりガラスから入る自然の光に頼る薄暗い部屋だったが、清潔だった。

【セブでタイマッサージをする】
楽しかったけど、疲れもした(フェリーが疲れにトドメをさした。)ボホールの旅。
腰が固まってしまったので、マッサージを受けることにしました。
 
 そもそも日本に比べて格段に安い料金で、街のあちこちにマッサージ屋さんがあります。宿舎周辺を歩いていると、よく新規開店のお知らせや呼び込みがあるほど乱立していました。

 なかでも語学学校の生徒の間に評判がよかったのが宿舎近くのスーパーマーケット「セイブモア」の横にある「タイマッサージ」の店。最初は韓国、台湾出身の留学生仲間に誘われて行きました。語学留学の生徒たちは治安面での危険を考えてよく連れ立つのです。

 とある午後2時、世界を白く感じるほどの強烈な日差しの中、その店に行くと、入口前に大きな4色のパラソルで日陰を作る警備の恰好をしたスマートな浅黒い肌のおじさんが出迎えてくれました。ドアの開閉もしてくれます。

入ると、感じのいいお姉さんがにっこりをほほ笑んで迎えてくれます。壁には「送迎サービスいたします」の張り紙が英語と日本語で書かれていました。

 入口を入ったところの小さなカウンターでコースの選択に迷っていると、奥から日本人女性2人がサンダル履きで現れました。同じ学校の生徒です。20歳くらいでツケマもばっちりのお顔で、施術を受けていた模様。こちらに目であいさつすると、慣れた様子で店を出ていきました。

 対時間で一番安いマッサージのドライコースを受けました。100分で350ペソ(約700円)。6畳くらいの長細くて薄暗い合宿所のような殺風景な部屋に行くと着替えが準備されています。仕切りはカーテン。

 3人で並んで用意された青い上下のパジャマのようなものに着替えて待っていると、たくましい体つきをおばさんが長い髪を頭上にきゅっと巻き上げ、茶色い半そで、長ズボンの作業着を着て現れました。ほかに細面の一見弱弱しそうな感じのお兄さんが2人。

 ウレタンの絨毯の上にバスタオルと枕、それに足を暖める(洗う)ための湯桶(最初に茶色い漢方薬の入った湯を入れ、足を浸す)が置かれただけの空間で指示通りに寝ると、さっそく私の腕や足を抱えては、ぐいーっと伸ばす。そして揉む。指の力はけっこう強い。うあ、この勢いで顔や目の周りまで、とちょっぴり焦ったものの、この時は、なかなか気持ちがいい、という感想を持ちました。数日後、目の下に現れた赤い丸。これはなんだろう。虫さされかな?
(つづく)
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語学留学でセブに行く75 ボホール島からセブ島へ

2021-02-06 17:08:59 | Weblog
写真は帰りに乗船したフェリー・スーパーキャット。他にオーシャンジェットというフェリーも同じ航路で走る。行きはオーシャンジェットだったが、装備に大差はない。

【セブ島に戻る】
楽しかったボホール島に別れを告げ、1時間40分間かかるフェリーでセブ島へ帰ります。冷房の効きすぎたビジネスシートに懲りて、今度は船上に屋根がついているだけの一般席にしました。窓のない、冷房のない、自然の風が通り過ぎるデッキに椅子を固定しただけの席です。

 より景色を生で見たいと、船べりの席にしたところ、今度は息もできないくらいの風圧がまともに顔に吹き付けてきます。これたまらん、と今度は場所を移動したくても、人が多すぎて席を立つことすらできません。アイランドホッピングの船がいかに快適か、しみじみとわかる船旅でした。

こうして出発したときと同じふ頭ピア(Pier1)に夕暮れ時に到着しました。

夕飯を食べてから宿舎へ帰ろうと考えたのですが、港の周辺には外食できそうなところは見当たりません。ふ頭は大型貨物船がとまる船着き場から輸送のための大型トラックがびゅんびゅんと行きかうだけの、街はずれだったのです。

人っ子一人なし。街もみえません。暮れかけた夕日がいつのまにか薄暮になり、不安が一気に押し寄せてきました。タイミングを逸してタクシーもなし。外国人が利用しそうなふ頭でこんなことってある?

【宿舎へ戻る】
そこで、まずスマホを立ち上げて位置情報をオンに。通信が不安定ながら地図を見ると、この間、学校主催のシティツアーで立ち寄った公園に続く大通りに接続している道の先に立っていることがわかりました。その公園を起点に一直線にずんずん歩けば、40分ほどでロビンソンガレリアモールにたどり着けるようです。そこに行けば、ともかく安定した通信手段も確保でき、グラブで呼んだタクシーにも乗れるかもしれません。

暗闇のなか、それなりの荷物を持ってほこりっぽく、やたらに広い6車線道路のコンクリートの端っこをモール目指して歩きだしました。ちょっとした叢からは、ネコの声や虫の音が立ち上ります。ときおり、手が無造作に落ちているので、びっくりしてみると、人が昼寝(夕寝?)をしていました。

やがて街はずれの雑貨屋などが連なる小さな町が横丁に見えました。服装は貧しそうで、治安も悪そうです。なんといっても町だというのに、街灯すらなく、家々からもえる明かりも控えめで、こちらを見るまなざしのみがギラギラと光っていました。

これぞ、セブ島です。
この島では外国人の目で見て快適な空間はショッピングモールとホテルの空港だけ、というのが実態なのです。
 市中のタクシーが値段をふっかけるのもセブの経済格差ゆえ。街を整備して、公共の空間を快適にしない限りは、流しのタクシーに気軽に乗ることはできない島なのです。

戻ったばかりだというのに、早くもボホール島に流れる、ゆったりとしたと時間と空気を懐かしく思いだすのでした。
(ボホール編・終)
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