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二度目のロンドン50 神秘の巨石ストーンヘンジ⑤

2024-10-06 13:27:26 | Weblog
写真は直立した石の上部にある接合部の突起。ここに横たわるように棚石が乗る。棚となる石には凹型の溝が彫られていて、突起とかみ合うことで安定した形となる。これをウン千年前に造っていたのだ。何トンもの巨石を使って。ただ、長い年月でそれが崩れた部分もあり、この目の前の石のように形を現したものもあるのだ。
 この構造は30メートルの円周となっていてサーセン石サークルとも呼ばれている。

【科学の知識がてんこもり】
 じつはストーンヘンジはたんに巨石が円形に置かれているだけではなく、人によってはエジプトのピラミッドをしのぐ「古代遺跡の中で最高傑作」という声もあるほど(※)緻密な計算に基づいて形作られた遺跡なのです。

 今なお、どうやって巨石を運び、どうやってそれを持ちあげ、くみ上げたのか論議が続いています。何しろ石の重さは一つ4トン。それを重機のない時代に4~7メートルほどの直立石の上に持ち上げた。
 それだけでも驚きなのに巨石を組み合わせる部分にはぴたりと嵌まるように石の凹凸が彫られていたり、冬至や夏至の方角を正確に軸として、月の周期などが正確に読み取れる宇宙カレンダーとなっていたりとストーンヘンジの本を読めば読むほど科学的な思想にあふれていて、不思議さが増してきます。

 そのような中で「真北の石」に特別な意味があるのか、せめて名前は? と疑問に思っていくつか本を読んだのですが、私の力ではどうにもわかりませんでした。

 ストーンヘンジには名前のついた石がいくつもあります。そんななかのステーションストーンと呼ばれる周囲を囲う目立つ石があります。これはその一つかなあ、という気はするのですが、空間把握の苦手な私には、見たものを図面へ落とし込むことができませんでした。地図を見て行動するのは得意なのですが、ストーンヘンジは中世の時代から、数えるたびに個数が変わる不思議な石、と書かれたこともあるように砕けた石や地面からちょっと顔を出した石などがバラバラとあるので、それも図面の読み解きを困難にしているのかもしれません。
 そもそもストーンヘンジは何期かに分けて建築されているので、目的もいくつかの方向に錯綜し、ますます石の配置は複雑化しています。周囲の穴から人骨が発掘されることから墓だった説もあるようですし。
 でも、たとえ特別な石ではなかったとしても、諏訪神社も季節によって祀る神社は変わり、境内の圧を感じるポイントが季節で違うことを私も実感しています。そして人体で考えると凝りのツボの位置も日によって微妙に変わるのです(たとえば頭のつむじ付近にある万能のツボ「百会(ひゃくえ)」ですらも日によって少し右側、少し左側にずれる、というのは鍼灸施術の本にも出ています。長年、コリに悩まされている私にとってはすごく納得できるのです。)
 つまり、何らかのパワースポットであるストーンヘンジでは、たまたまその日の真北の石に、地球のツボ的なものが出た、と考えてもいいのかな。

※志村史夫著『古代世界の超技術〔改訂新版〕』(2023年12月、講談社)
                    (つづく)

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