昆明市郊外の店で食べた「土鶏」と野草の醤油炒め。分厚い中華鍋でカリっと揚げた鶏肉の香ばしかったこと。当然、骨ごといただきました。
【トゥジーとヤンジー】
さて、同じニワトリでも昆明の市場には二種類あった。ブロイラー育ちの「養鶏(ヤンジー)」と、地面を駆け回って成長した「土鶏(トゥジー:地鶏のこと)」だ。当然ながら肉質は「養鶏」の方はやわらかく、「土鶏」はかたい。
値段は「土鶏」が倍以上もするのだが、それだけの価値は十分にあった。まず、どんな調味料と合わせても味がよくなじみ、そればかりか風味を倍増させる底力があった。だから出汁にしても、炒め物にしても抜群の旨さを発揮してくれるのだ。とくにターメリックなど特長のはっきりしたスパイスとは絶妙なハーモニーを醸し出した。
昆明で日本料理店を経営する日本人シェフOさんは、貧乏学生とみると
「カネに困ったら、『土鶏』を日本の料亭に持ってってみいや。驚くほど高く売れるでえ」
と酔っぱらっては語っていたが、あながち嘘ではないのかもしれない。
難点は、骨がついたままのぶつ切りなので、現代の日本で育った私には料理しづらく、食べづらかったことだ。
【トゥジーとヤンジー】
さて、同じニワトリでも昆明の市場には二種類あった。ブロイラー育ちの「養鶏(ヤンジー)」と、地面を駆け回って成長した「土鶏(トゥジー:地鶏のこと)」だ。当然ながら肉質は「養鶏」の方はやわらかく、「土鶏」はかたい。
値段は「土鶏」が倍以上もするのだが、それだけの価値は十分にあった。まず、どんな調味料と合わせても味がよくなじみ、そればかりか風味を倍増させる底力があった。だから出汁にしても、炒め物にしても抜群の旨さを発揮してくれるのだ。とくにターメリックなど特長のはっきりしたスパイスとは絶妙なハーモニーを醸し出した。
昆明で日本料理店を経営する日本人シェフOさんは、貧乏学生とみると
「カネに困ったら、『土鶏』を日本の料亭に持ってってみいや。驚くほど高く売れるでえ」
と酔っぱらっては語っていたが、あながち嘘ではないのかもしれない。
難点は、骨がついたままのぶつ切りなので、現代の日本で育った私には料理しづらく、食べづらかったことだ。