ロンドンの老舗ハンドクリーム「アストラル(Astral)」。
【ちりめんのお肌】
ロンドンで過ごして一週間。明らかにお肌の調子がおかしい。
そもそも日本の「れんげ」化粧水を愛用していて、どこを旅するときも、たとえ国内の温泉旅館で一泊するときでもかかせないお肌のお手入れはこれ一本でした。それと手には、オリヂナル社の「ももの花」。祖母、母と我が家三代で愛用しているハンドクリームです。この二つさえあれば、お肌は万全で、他の化粧品は一切なしで過ごせます。
日本で愛用しているハンドクリーム「ももの花」。
オリーブオイルとスクワランオイルが入っていて、
最初はべたつくが肌なじみが私にはよい。
ところが、ロンドンで予想以上のスピードで使ってしまうのです。原因はロンドンの水だと、考えました。明らかに風呂に入るたびに肌の乾燥が進行していく感じで、気がつくと湯水のように化粧水を使わざるを得ない事態に。
家人は
「ウインブルドンも行ったし、よく外、歩いているから、紫外線じゃない?」
といって私の肌の調子なぞ気に留めてはいない様子。
雲南にいたときも「れんげ」が底をつき、地元の化粧水を使っていたのですが、強い陽射しだったこともあり、以来、ほほにシミが。とはいえ雲南は一年に対して、ロンドンはほんの数日。底をつくのが早すぎる!
そして冒頭にお伝えしたように滞在1週間目になると、肌がピリピリしてきたのです。
いよいよ手持ちの化粧水と「ももの花」がなくなったので、ロンドンの薬局へ行ってみました。
「ロンドンではもっともポピュラーで、顔でも手でもなんでも使えますよ」
と青いパッケージが印象的な「アストラル(astral)」という白いクリームのごく普通の製品を紹介されました。調べると1953年創業の保湿ハンドクリームでたしかにイギリスの「ももの花」的存在のようです(https://astralmoisturiser.co.uk/stories/)
早速使ってみましたが、改善のきざしはみえず。それどころか翌日には顔が真っ赤にはれてお岩さんのようになってしまいました。
(けっしてアストラルのせいでないことは、日本に帰ってから使うと、普通にハンドクリームとして役に立ったことから証明されています。)
この期に及んでも家人は
「日焼けした?」
とのんきなもので心配する様子はなし。
翌朝、さらに顔が赤くなり、かゆさも加わってつらい。さらにその翌朝には顔にちりめんのようなしわまで出てきて、もうパニックです。
ここまできて、ようやく家人が持っていたれんげとベビーオイルを貸してくれました。塗っても肌は相変わらず突っ張る感じなのですが、ベビーオイルが効いたのか痛みは、かゆみ程度におさまってきました。
ちなみにこのベビーオイルは日本から持っていたジョンソン&ジョンソンのベビーオイル。米国製ですね。こちらは1938年から発売されている、やはりザ・ポピュラー。そして、私も時折、日本で使っていたもの。
その後もロンドン滞在中は顔の表面がザラザラし、赤みがあるまま過ごすことになりました。洗顔のときにはミネラルウオーターを使ってから「れんげ」とベビーオイルでお手入れ。こんなに苦労したのに症状は完治せず。
帰国したら皮膚科に行こうと考えていたのですが、帰国したらその必要もなく、あっという間に症状は治まりました。やはり原因は水だったのかしら?
(つづく)