写真は前回のアヒル農場の入り口。入り口には黒い精悍な犬。入って横町に入るとすぐに、白くて大きな犬が放し飼いでじっと侵入者を見張っていた。さらにその奥からも犬の声が。よく訓練され、飼い主に忠実な様子から、飼い主のしつけがしっかりと行き届いていることがわかる。
【米、とうもろこし、花の苗とアヒル】
アヒル農場は98年に家族で創業し、アヒルでは月5000元の稼ぎがあるとのこと。これは都会の下働きほどの給料で、農村部ではわりと高い方です。4畝(約800坪)のアヒル農場と2畝(400坪)ほどの田んぼと畑を持っているとのことでした。主な収穫物は米、とうもろこし、花の苗。アヒルは北京アヒルで一カ月飼育して山向こうの市場の卸しているのだそうです。
山向こうということは陸良?(宜良のような「雲南非物質文化遺産」に登録されているわけではありませんが、陸良も「板鴨」というアヒル料理で有名です) と聞いても地名は分からないとのことでした。
「陽宗海での飼育が禁止されていることは知っている。でもうちとは関係ないよ。」
とさっぱりとしたものでした。
どう考えても、よい環境で育ったとはいえないアヒル。当然、無公害アヒルのはずもないのですが、わざわざ「無公害」とは名付けずに多く出回っているアヒルは多かれ少なかれ、このような環境で育ったアヒルだと、考えた方がよさそうです。
民国期に北京の人まで夢中にさせた宜良ダック。あれは一にも二にも、良く運動したのびのび育ったアヒルの肉質にありました。今も、変わらずの味にするポイントはやはりアヒルの品種と育て方にかかっているのだと、しみじみとした気分にさせられました。
その後で、雲南の観光スポット九郷の巨大鍾乳洞探検へと出かけたのですが、その入り口付近の料理屋で出された「宜良烤鴨」には、ギクリ。あの農場の光景を思い浮かべると一瞬、食べるのをためらいました。でも、やっぱり食べると、美味。聞くと、近所のアヒルで、どうやら放し飼いとのこと。
以前、市場の家族経営の店で食べた脂っこくしつこい味のアヒルは、ひょっとすると、上記の農場のようなあまりよい環境で育ったアヒルではないのでは、なんとなく、納得。
雲南に限らず、中国で「烤鴨」を食べる際はできるなら、肉質が指定されたよいものを選ぶ、もしくは相当な田舎の料理屋で食べる、のが、良い味を求めるコツのようです。 (この章おわり)
*長ーくお付き合いくださいましてありがとうございました。ダックの話はひとまず、終えます。
次回は、以下の発表準備のため、更新はお休みします。
宣伝
12月6日には第5回「素朴なエンドウ豆羊羹」を行います。「豌豆粉」の不思議と、世界的に見た歴史、調理方法、雲南の昔の食生活などを詳細に話す予定。ブログの内容よりかなり拡大されております。試食もあります。よろしかったらどうぞ。
時間:午後2時半から4時
場所:エステック情報ビル地下1階 工学院大学孔子学院
電話:03-3340-1457
URL:http://www.kogakuin.ac.jp/cik/より「開講講座(受講案内)」→「文化講座一覧」→「雲南の食を訪ねて」
または「開講講座(受講案内)」にカーソルを持って行くと「講座申し込みフォーム」が出ますので、それに記入するとインターネットからもお申し込みができます。もちろん、上記の電話から予約できます。
【米、とうもろこし、花の苗とアヒル】
アヒル農場は98年に家族で創業し、アヒルでは月5000元の稼ぎがあるとのこと。これは都会の下働きほどの給料で、農村部ではわりと高い方です。4畝(約800坪)のアヒル農場と2畝(400坪)ほどの田んぼと畑を持っているとのことでした。主な収穫物は米、とうもろこし、花の苗。アヒルは北京アヒルで一カ月飼育して山向こうの市場の卸しているのだそうです。
山向こうということは陸良?(宜良のような「雲南非物質文化遺産」に登録されているわけではありませんが、陸良も「板鴨」というアヒル料理で有名です) と聞いても地名は分からないとのことでした。
「陽宗海での飼育が禁止されていることは知っている。でもうちとは関係ないよ。」
とさっぱりとしたものでした。
どう考えても、よい環境で育ったとはいえないアヒル。当然、無公害アヒルのはずもないのですが、わざわざ「無公害」とは名付けずに多く出回っているアヒルは多かれ少なかれ、このような環境で育ったアヒルだと、考えた方がよさそうです。
民国期に北京の人まで夢中にさせた宜良ダック。あれは一にも二にも、良く運動したのびのび育ったアヒルの肉質にありました。今も、変わらずの味にするポイントはやはりアヒルの品種と育て方にかかっているのだと、しみじみとした気分にさせられました。
その後で、雲南の観光スポット九郷の巨大鍾乳洞探検へと出かけたのですが、その入り口付近の料理屋で出された「宜良烤鴨」には、ギクリ。あの農場の光景を思い浮かべると一瞬、食べるのをためらいました。でも、やっぱり食べると、美味。聞くと、近所のアヒルで、どうやら放し飼いとのこと。
以前、市場の家族経営の店で食べた脂っこくしつこい味のアヒルは、ひょっとすると、上記の農場のようなあまりよい環境で育ったアヒルではないのでは、なんとなく、納得。
雲南に限らず、中国で「烤鴨」を食べる際はできるなら、肉質が指定されたよいものを選ぶ、もしくは相当な田舎の料理屋で食べる、のが、良い味を求めるコツのようです。 (この章おわり)
*長ーくお付き合いくださいましてありがとうございました。ダックの話はひとまず、終えます。
次回は、以下の発表準備のため、更新はお休みします。
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12月6日には第5回「素朴なエンドウ豆羊羹」を行います。「豌豆粉」の不思議と、世界的に見た歴史、調理方法、雲南の昔の食生活などを詳細に話す予定。ブログの内容よりかなり拡大されております。試食もあります。よろしかったらどうぞ。
時間:午後2時半から4時
場所:エステック情報ビル地下1階 工学院大学孔子学院
電話:03-3340-1457
URL:http://www.kogakuin.ac.jp/cik/より「開講講座(受講案内)」→「文化講座一覧」→「雲南の食を訪ねて」
または「開講講座(受講案内)」にカーソルを持って行くと「講座申し込みフォーム」が出ますので、それに記入するとインターネットからもお申し込みができます。もちろん、上記の電話から予約できます。