写真は昆明より南に150キロほど下った石屏の異龍湖。この時期、ハスの花で満開になる。雲南の8大淡水湖の一つだが、日中は34度にも達する暑さのため、遊覧船の客引きばかりが目立ち、ゆっくり蓮の花を観賞できないのが難点。
話はそれます・・。
【時限爆弾】
21日午前7時5分とその約一時間後に昆明の路線バスで時限爆弾による爆発事故がありました。死者が3名へと増える中、北京からも捜査陣が派遣されましたが、捜査は進展していないようです。
昆明市公安局は22日に有力情報の提供者には報奨金10万元(約150万円)を与えるとし、さらに23日にはその3倍の30万元(約450万円)に引き上げました。事件のあった54路は省庁関係の役所から昆明大学、昆明医学院、雲南一のショッピングセンターなど目白押しの目抜き通りのみを通っています。私もときおり、利用しました。バスに液晶テレビが付けられ、「トムとジェリー」を放映するなど、昆明の「顔」ともいえる路線です。そのラッシュアワーを狙ったのですから、政治的テロである可能性が圧倒的でしょう。(前日には、54路には乗らないように、というメールも流れていた。)
ちなみに10万元という金額は、現在、雲南では事業を興すときの最低投資金額でもあり、政府主催の基金会の寄付金の額でもあり、銀行でのキャッシュ抜き取り事件で奪われる金額でもあります。30万元はその3倍なので、北京からの資金が投入された額なのかもしれません。
しかしインタビューを受ける昆明市民の緊張感のないこと。おびえる、というより、どちらかというとゆるく笑みを浮かべながら「近くに雷が落ちたと思ったよ」「またガスが爆発したかと思った」といった調子。いつでもそのペースを崩さないのは、地域性でしょうか。
7月19日に孟連タイ族ラフ族自治県でゴム園労働者と地元警察が衝突し、2人死亡した事件と関連づけた記事も見られます。そもそもこの事件は、北京オリンピックの治安強化に端を発しています。中央からの指示に触発された省書記が15日、ゴム園での騒ぎをきちんと解決するように、と指示。地元警察はその指示に応えるために首謀者と思われる人を逮捕しようとしたため労働者500人が怒って起きた死亡事件だということです。ミャンマーとの国境の街の農民が昆明でテロを起こすとは考えにくいのですが、北京オリンピックの影が国境付近にまで及んでいることは確かなようです。
【涙ぐむ公安の人】
公安にはわが家もたびたび出くわしました。一つはビザの延長手続き。事務手続きはとっても投げやりでした。
雲南から比較的詳細な地図を日本に持って帰ろうとしたときも荷物から引き抜かれ、お世話になった関係各所にあらぬ疑いをかけてしまいました(国境付近の地形図は軍事機密ということになっている。)
昆明駅では、列車に乗りたい四川なまりの人(昆明では気性の荒い人々の代名詞、となっている)に怒鳴られた若い公安の人が、なんと涙ぐみながら、でもともかくその場に踏みとどまらなきゃ、と必死で立ちつくしていました。よくいえば優しげな、悪く言えば緊張感にかけた人たちでした(そういう人を「よくがんばった」と地元新聞では持ち上げる風潮も。)
シーサンパンナの国境付近では、雲南省所属の麻薬捜査員の団体とホテルで同宿していまい、連夜のストレスたっぷりなカラオケがホテル中に早朝3時ごろまで響きわたり、すっかり弱ってしまいました。きっちり寝て、捜査に全力を尽くしてほしいものです。
たぶんいま、現場は北京の人達のいいなりになっていることでしょう。
と、書いて夕刊を開くと、ワシントン発でトルキスタン・イスラム党なる組織が犯行声明を出していた、と書いてありました。なぜ、中国ではなくて、ワシントンからの報道? 北京の人たちは犯行声明を知っていて捜査員を派遣していたということ? なぜ犯行後5日後に公表? と疑問はつきませんが、オリンピックがらみで世界から報道陣が詰めかけている今、中国全土で似たような事件が起こっていくのでしょうか・・。
*雲南に行きますので、8月6日から16日までブログの更新はお休みします。
話はそれます・・。
【時限爆弾】
21日午前7時5分とその約一時間後に昆明の路線バスで時限爆弾による爆発事故がありました。死者が3名へと増える中、北京からも捜査陣が派遣されましたが、捜査は進展していないようです。
昆明市公安局は22日に有力情報の提供者には報奨金10万元(約150万円)を与えるとし、さらに23日にはその3倍の30万元(約450万円)に引き上げました。事件のあった54路は省庁関係の役所から昆明大学、昆明医学院、雲南一のショッピングセンターなど目白押しの目抜き通りのみを通っています。私もときおり、利用しました。バスに液晶テレビが付けられ、「トムとジェリー」を放映するなど、昆明の「顔」ともいえる路線です。そのラッシュアワーを狙ったのですから、政治的テロである可能性が圧倒的でしょう。(前日には、54路には乗らないように、というメールも流れていた。)
ちなみに10万元という金額は、現在、雲南では事業を興すときの最低投資金額でもあり、政府主催の基金会の寄付金の額でもあり、銀行でのキャッシュ抜き取り事件で奪われる金額でもあります。30万元はその3倍なので、北京からの資金が投入された額なのかもしれません。
しかしインタビューを受ける昆明市民の緊張感のないこと。おびえる、というより、どちらかというとゆるく笑みを浮かべながら「近くに雷が落ちたと思ったよ」「またガスが爆発したかと思った」といった調子。いつでもそのペースを崩さないのは、地域性でしょうか。
7月19日に孟連タイ族ラフ族自治県でゴム園労働者と地元警察が衝突し、2人死亡した事件と関連づけた記事も見られます。そもそもこの事件は、北京オリンピックの治安強化に端を発しています。中央からの指示に触発された省書記が15日、ゴム園での騒ぎをきちんと解決するように、と指示。地元警察はその指示に応えるために首謀者と思われる人を逮捕しようとしたため労働者500人が怒って起きた死亡事件だということです。ミャンマーとの国境の街の農民が昆明でテロを起こすとは考えにくいのですが、北京オリンピックの影が国境付近にまで及んでいることは確かなようです。
【涙ぐむ公安の人】
公安にはわが家もたびたび出くわしました。一つはビザの延長手続き。事務手続きはとっても投げやりでした。
雲南から比較的詳細な地図を日本に持って帰ろうとしたときも荷物から引き抜かれ、お世話になった関係各所にあらぬ疑いをかけてしまいました(国境付近の地形図は軍事機密ということになっている。)
昆明駅では、列車に乗りたい四川なまりの人(昆明では気性の荒い人々の代名詞、となっている)に怒鳴られた若い公安の人が、なんと涙ぐみながら、でもともかくその場に踏みとどまらなきゃ、と必死で立ちつくしていました。よくいえば優しげな、悪く言えば緊張感にかけた人たちでした(そういう人を「よくがんばった」と地元新聞では持ち上げる風潮も。)
シーサンパンナの国境付近では、雲南省所属の麻薬捜査員の団体とホテルで同宿していまい、連夜のストレスたっぷりなカラオケがホテル中に早朝3時ごろまで響きわたり、すっかり弱ってしまいました。きっちり寝て、捜査に全力を尽くしてほしいものです。
たぶんいま、現場は北京の人達のいいなりになっていることでしょう。
と、書いて夕刊を開くと、ワシントン発でトルキスタン・イスラム党なる組織が犯行声明を出していた、と書いてありました。なぜ、中国ではなくて、ワシントンからの報道? 北京の人たちは犯行声明を知っていて捜査員を派遣していたということ? なぜ犯行後5日後に公表? と疑問はつきませんが、オリンピックがらみで世界から報道陣が詰めかけている今、中国全土で似たような事件が起こっていくのでしょうか・・。
*雲南に行きますので、8月6日から16日までブログの更新はお休みします。