とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「はやぶさ」の微粒子は「イトカワ」のものだった

2010-11-16 19:05:00 | サイエンス
今年の7月に、小惑星探査機「はやぶさ」が約7年の飛行を経て帰還した。持ち帰ったカプセルに、小惑星「イトカワ」の微粒子が含まれているかどうかが注目されていたが、今日の報道によると、小惑星「イトカワ」のものと思われる1500個の微粒子が確認されたという。

7年もの宇宙の旅をして帰ってきた「はやぶさ」の快挙だけでも、感動ものだが、当初の計画通り地球以外の物質を持ち帰ることが出来ていたことも確認できて、さらなる感動である。アポロ計画では月の石を持ち帰っているが、月よりもはるか遠く離れた小惑星の試料を採取できたことは世界初の快挙でもある。

それにしても、最初カプセルを開けた時はまったく目に見えるものがなかったそうだ。それでも、慎重にカプセルを取り扱い、目に見えない0.01ミリ以下の微粒子を電子顕微鏡で確認し1個1個の微粒子について分析した結果、地球上の物質と異なる組成の微粒子や、地球にほとんどない結晶を見つけたという。「ハヤブサ」が帰還するまでの技術も凄いが、目に見えないような微粒子の成分を分析できる技術も凄いものだ。日本の科学技術は、やはり世界に誇るものだと感じた。

関係者によると、この計画は「プロジェクトを始めて15年。その前から数えると四半世紀になる」ほどの長い年月をかけていたそうだ。科学というものは、簡単に結果が得られるものではない。綿密な計画と地道な苦労が予想以上の成果につながったものであろう。資源のない日本にとって、科学技術を高めていくことは将来への投資として重要なことである。1年2年先だけではなく10年20年という長い先の未来も見据えて国の施策も行なわれるべきであろう。