(注)本レポートはHP「中東と石油」の「B10 ExxonMobil社の2008年業績分析」に一括全文掲載されています。
3.探鉱及び設備投資の分析:6割を占める海外上流部門への投資
ExxonMobil社の2008年の資本及び探鉱支出(Capital and Exploration Expenditures)は、総額26,143百万ドルであった。これは07年の20,853百万ドルに比べ25.4%増であり、同社が活発な投資活動を行なっていることを示している。
部門別に見ると、上流部門の投資額は19,734百万ドルで、下流部門の3,529百万ドル、化学部門の2,819百万ドルに比べて圧倒的に多く、投資額全体の4分の3を占めている。なお化学部門の投資額は全体の11%に過ぎないが、対前年比では1.5倍に増えており、上流・下流両部門に比べ増加率が大きい。
また地域別に見ると米国内の投資は全体の21%であるのに対し、米国以外への投資は79%を占めている。米国内の投資の内訳は、上流部門3,334百万ドル、下流部門1,636百万ドル、化学部門441百万ドルであり、一方、米国以外での投資の内訳は、上流部門16,400百万ドル、下流部門1,893百万ドル、化学部門2,378百万ドルであった。図3はこれをグラフに表したものであるが、海外の上流部門への投資が全体の63%と圧倒的な割合を示している。これに次ぐのが米国内の上流部門投資の3,334百万ドル(13%)、そして投資額が3番目に多いのは海外の化学部門(2,378百万ドル、9%)となっている。
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前田 高行
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