ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

スマートウェイ協議会提言と12兆円

2004年11月24日 | ITS
引き続きスマートウェイ推進会議作業部会から。リンク

今回の作業部会の前提として、スマートウェイ協議会提言というものが存在する。こちら
今年の8月5日に発表されたものであるが、これを読むと現在のITS関連市場はすでに12兆円に達しているそうだ。ITSを推進したい人たちはXX兆円が大好きである。

以下、引用。

「現在のITS市場規模は、カーナビやVICS・ETCに関連する機器などの情報提供分野で約6兆円、光ファイバーやCCTVカメラなどのインフラ分野で約5兆円、地図ソフトウェア、コンテンツなどのサービス分野で約1兆円と試算されている。全てのITS関連サービスや関連機器、インフラの整備などを累計すると、既に市場規模は12兆円規模にも上っている。」

しかし、実感として本当にすでに12兆円の市場って存在するのか?
たとえば、もっとも値段が張り需要も高い車載ナビゲーション機器ですら年間需要は300万台x20万円としても6000億円。まあ、上に振れても1兆円未満だろう。
ナビゲーション機器の10倍以上の市場がすでにあるといわれても、いったいどこにあるのか、という感じだ。

もし仮に道路インフラなどに使っているとすれば、別の意味で大問題である。12兆円といえば国民一人あたり10万円。そんな大きな税金が道路のカメラなんかに使われているということか?