ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

スマートウェイ推進会議(続き)

2004年11月25日 | ITS
スマートウェイ推進会議の第1回の作業部会報告について、もう少し続けよう。国土交通省ITSトップページ

2007年のITSサービスということで、(1)安全、(2)環境、(3)利便をあげている。

安全が最初にくるのは極めて正しい。この前の世界ITS会議でも、欧米の来賓のスピーチはほとんどITSの安全への寄与が大部分を占めていた。
車というのは移動手段であり、よく考えるとそうした生活手段に生命にかかわる危険が存在すること自体、前近代的である。それを極小化することは、当然の成り行きだ。そしてそれは常識的な運転がなされている限りにおいてはカーメーカーと道路管理者の責任である。

それと、車を通信で結ぶことを混同しているのが、今のITSなのではないか。事故を減らすことは車のASV化や更なる道路整備で可能だろう。そのために通信機能が必要かもしれない。必要なら使えばいい。たとえば、ETC機器を活用してDSRCで道路情報を流せるなら、そうすればいい。流さないよりはいいだろう。

今回の報告書「2007年ITSサービス」では、こうした安全走行支援情報提供を「新方式VICS」で行うと書かれている。新方式VICSが何かは明確になっていないが、おそらくはETC機器によるDSRC通信を意識しているのだろう。

しかし、なぜ路側表示の充実ではだめなのかという議論はされたのか?
ローテクで実施していないことはハイテクを導入しても実施されない。
たとえば帳簿で顧客管理をしない商店に高価なCRMシステムをいれても意味がない。