ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

地上波デジタルと車載チューナー

2005年04月19日 | ITS
ホリエモン騒動は、どうやら彼の思惑通りの方向で決着したようだ。
彼の狙いはポータルの価値を高めるためのコンテンツ獲得であり、放送業の経営参画なんて最初から興味はなかったんだと思う。交渉を有利に進めるブラフだったんだろう。

さて、放送といえば地上波デジタル。
そのそもそもの是非は別として、自動車関連では今年から来年にかけて最もホットな話題になりつつある。というのも、地デジになれば、走行中も安定した画像を見ることが出来るからだ。

走行中に安定画像を見る機器としては車載の衛星アンテナ・チューナーが結構昔からあった。一部の観光バスが装備している。
また、モバHOが有料衛星放送を開始した。
しかし、地デジが来れば(受信範囲は当面限られるものの)より手軽な機器で、聴取料もなく安定した画像を見ることが出来る。

実際、カーナビ、カーオーディオメーカーは各社、具体的に動いているようだ。

走行中も安定画像を見ることが出来るようになると、心配なのは事故だ。
今、走行中にTVを見ることは禁止されているものの、実際の取り締まりは行われていない。
大半のユーザーが走行中もTVが映るように取り付けをしていると思われるが、現実的には走行中は画面が乱れるから、運転中に画面をじっと見ることはない。

しかし、これが常に安定画像となったらどうなるか。例えばサッカーの中継でゴール前のシーンなど、画面を見入ってしまう可能性はとても大きい。

地デジ車載チューナーが普及すると、走行中の前席TVは厳しい取り締まりの対象になるだろう。

つまりは、後席向け(RSE)がやっと日本でも普及を始める、ということになりそうだ。