DSRCのサービス利用について、実現性は極めて低いとこき下ろしてきたが、未だに「でも駐車場は有望なんじゃないの?」という無邪気なご意見を聞くことがある。
確かにガソリンスタンド決済なんかとの比較でいえば最も有望であるが、やはり相当にハードルが高い。
今日はその辺、突っ込んで見よう。
まず、消費者のベネフィットという面であるが、駐車券の授受や精算手続きがないというのは、確かに便利だ。コインパーキングで新千円札が使えなくて困った経験など、誰にでもあるだろう。
しかし、キャッシュレスで遠い駐車場と、現金決済で近い駐車場のどちらを選ぶか?と聞かれれば、近い方だろう。もしくは、料金が選択基準かもしれない。いずれにしても、キャッシュレス決済による差別化効果は限定的だ。
従って、駐車場事業者としてはその導入には慎重にならざる得ない。入庫台数はおそらく増加しないのだ。そして大半の駐車場は自動精算になっているから、人件費削減効果も期待できない。単純なコスト増となり、その対価は多少の顧客満足だけである。
しかも、DSRCサービス対応のETCが普及するまでは利用者もいない。
つまり、たいしたメリットのない事に対して、不透明な先行投資をしなければならないのだ。
健全な経営センスをもつ駐車場事業者であれば、当面導入はしないというのが結論だろう。
DSRCサービス対応サービスがないので、DSRC対応機器が売れない、機器が売れないからサービスも拡大しないという典型的なチキンエッグだ。
これの打破の為に、国交省は2007年までに公共駐車場への導入を進めるらしい。しかし、そんな程度の施策では市場の活性化は望めないだろう。マーケットドリブンな絵が描けていないからだ。
さらに、フェリカの状況、というのがある。すでにお財布ケータイの普及や、スイカの普及を考えれば、環境整備はもう完了していると言っても良い。それに比べて、実際にフェリカ決済を導入している小売店はまだ非常に少ないし、利用者自体あまりいないのが実情だ。キャッシュレス決済には、いうほどの市場はないのではないか。(IOカード→スイカに修正:4月22日)
逆に仮にフェリカが今後無事に離陸した場合は、今度はこれがDSRCのサービス利用と真っ向競合することになる。
どちらにしても、DSRCサービス利用に未来はない。
確かにガソリンスタンド決済なんかとの比較でいえば最も有望であるが、やはり相当にハードルが高い。
今日はその辺、突っ込んで見よう。
まず、消費者のベネフィットという面であるが、駐車券の授受や精算手続きがないというのは、確かに便利だ。コインパーキングで新千円札が使えなくて困った経験など、誰にでもあるだろう。
しかし、キャッシュレスで遠い駐車場と、現金決済で近い駐車場のどちらを選ぶか?と聞かれれば、近い方だろう。もしくは、料金が選択基準かもしれない。いずれにしても、キャッシュレス決済による差別化効果は限定的だ。
従って、駐車場事業者としてはその導入には慎重にならざる得ない。入庫台数はおそらく増加しないのだ。そして大半の駐車場は自動精算になっているから、人件費削減効果も期待できない。単純なコスト増となり、その対価は多少の顧客満足だけである。
しかも、DSRCサービス対応のETCが普及するまでは利用者もいない。
つまり、たいしたメリットのない事に対して、不透明な先行投資をしなければならないのだ。
健全な経営センスをもつ駐車場事業者であれば、当面導入はしないというのが結論だろう。
DSRCサービス対応サービスがないので、DSRC対応機器が売れない、機器が売れないからサービスも拡大しないという典型的なチキンエッグだ。
これの打破の為に、国交省は2007年までに公共駐車場への導入を進めるらしい。しかし、そんな程度の施策では市場の活性化は望めないだろう。マーケットドリブンな絵が描けていないからだ。
さらに、フェリカの状況、というのがある。すでにお財布ケータイの普及や、スイカの普及を考えれば、環境整備はもう完了していると言っても良い。それに比べて、実際にフェリカ決済を導入している小売店はまだ非常に少ないし、利用者自体あまりいないのが実情だ。キャッシュレス決済には、いうほどの市場はないのではないか。(IOカード→スイカに修正:4月22日)
逆に仮にフェリカが今後無事に離陸した場合は、今度はこれがDSRCのサービス利用と真っ向競合することになる。
どちらにしても、DSRCサービス利用に未来はない。