ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

やっぱり出てきた参宮橋実験

2007年06月14日 | ITS
13日の講演会では案の定、参宮橋実験の話が出てきた。
安全運転支援はDSRCの最後の頼みの綱、みたいなところがあるから、まあ当然と言えば当然なのだが。

以前に予言したようにこの実験の成果は政策実行の根拠としてフルに活用されている。曰く、以前は33件発生していた事故が7件に減少、等。

これを既成事実のように謳い、路車間通信による安全運転支援の効果には疑義を挟ませない、と言う姿勢である。

このブログで繰り返し指摘しているように、参宮橋実験と同時期に路側表示の改善と路面ペイントの追加が実施され、このうちのどれが事故防止に有効であったかの科学的な効果測定はいっさい行われていない。
逆に路車間サービスを停止していた期間も事故発生は低く推移したという事実があり、普通の頭を持った人間なら「効果があったのは路側表示」という結論になるはずなのだが。

そもそもこのほぼ同時期に実施された路側機器の改善については、まったく公表されていない。たまたま私が4号線を使うから気がついたのだ。
仮に路側表示が事故防止に効果があるのなら、こんな実証実験なんてさっさとやめにして、その他の事故多発カーブを改善するべきだろう。

先日の赤坂カーブで起きた大型トレーラーの転落死亡事故だって防げたかもしれない。