夏休みの休日をベトナムのハノイ、ホイアンで過ごした。
10年前にホーチミンにいって以来のベトナム。
ハノイノイバイ空港から市内へ向かう高速道路料金所をタクシーがノンストップで通過したので驚いた。
帰国後しらべたところ、豪州の会社の赤外線式ETCが採用されているとのこと。車載機は数千円だという。(後日訂正:オーストラリアではなく、オーストリアのエフコン社)
我が国のETCは、ありもしない商業利用を前提にした厳重なセキュリティのおかげで車載機のコストが高い。結果として、海外への売り込みはほとんどできず、ガラパゴス携帯と同じような道をたどってしまった。
ETCでドライブスルーやガソリン代金決済なんて、ちょっとした想像力があれば市場として成立しないことぐらい誰にでもわかる。また、料金収受機能に消費者が出すコストは一万円以下だろう、ということも市場調査なんかするまでもなくわかったはずだろう。
マーケティングセンスがなさすぎる。
結局のところ、我が国のETCはその普及に多大の費用がかかってしまった。
この費用は利用者にはねかえるものだということを忘れてはならない。
昨年、1000円割引で自動車用品業界はETC特需に沸いた。経営的に厳しかったカー用品チェーンもETCで一服したというのが正直なところだろう。
しかし、何とも納得がいかないのはこの業界を潤した普及対策には多大なコストがかかっており、それは結局高速道路利用料とか税金から支払われている、ということだ。
ETCの普及が悪い事だとは思わない。むしろ、ここまで来たら100%普及で料金収受を徹底的に合理化するべきだ。いまさら仕様を落としてコストを下げても意味がない。
しかし、本来はコストミニマムな仕様にし、官による大量一括発注で徹底的にコストを下げて数千円で販売(または貸与でもいい)すればよかったのだ。
実際に今までETC普及のために掛けたコストを計算すれば、廉価の車載機を無償配布だって出来たかもしれない。
いまだにDSRC方式のETCについては、路車間協調の安全運転システムという付加価値をよりどころに海外への販売をもくろんでいるようだが、まず無理だろう。
ベトナムについてもう少し。
この国は電力コストが高く、物価水準に比べて電力料金が高く、国民の省電力意識は異常なまでに高い。(ガソリンも同様。したがって、交通マナーは劣悪だが急発進・急加速は絶対にしない)
ハノイ市内でも冷たい飲料はなかなか購入できないし、クーラーの入ったレストランはよほどの高級店しかない。
エアコンがある家庭は5%。
この国が、新幹線の導入を検討しJR方式の採用がほぼ決まっていたが、先ごろ国会で否決されている。
私には、この国会の判断は極めて正しいと感じられる。新幹線を作る前に整備するインフラはもっとあるだろう。
10年前にホーチミンにいって以来のベトナム。
ハノイノイバイ空港から市内へ向かう高速道路料金所をタクシーがノンストップで通過したので驚いた。
帰国後しらべたところ、豪州の会社の赤外線式ETCが採用されているとのこと。車載機は数千円だという。(後日訂正:オーストラリアではなく、オーストリアのエフコン社)
我が国のETCは、ありもしない商業利用を前提にした厳重なセキュリティのおかげで車載機のコストが高い。結果として、海外への売り込みはほとんどできず、ガラパゴス携帯と同じような道をたどってしまった。
ETCでドライブスルーやガソリン代金決済なんて、ちょっとした想像力があれば市場として成立しないことぐらい誰にでもわかる。また、料金収受機能に消費者が出すコストは一万円以下だろう、ということも市場調査なんかするまでもなくわかったはずだろう。
マーケティングセンスがなさすぎる。
結局のところ、我が国のETCはその普及に多大の費用がかかってしまった。
この費用は利用者にはねかえるものだということを忘れてはならない。
昨年、1000円割引で自動車用品業界はETC特需に沸いた。経営的に厳しかったカー用品チェーンもETCで一服したというのが正直なところだろう。
しかし、何とも納得がいかないのはこの業界を潤した普及対策には多大なコストがかかっており、それは結局高速道路利用料とか税金から支払われている、ということだ。
ETCの普及が悪い事だとは思わない。むしろ、ここまで来たら100%普及で料金収受を徹底的に合理化するべきだ。いまさら仕様を落としてコストを下げても意味がない。
しかし、本来はコストミニマムな仕様にし、官による大量一括発注で徹底的にコストを下げて数千円で販売(または貸与でもいい)すればよかったのだ。
実際に今までETC普及のために掛けたコストを計算すれば、廉価の車載機を無償配布だって出来たかもしれない。
いまだにDSRC方式のETCについては、路車間協調の安全運転システムという付加価値をよりどころに海外への販売をもくろんでいるようだが、まず無理だろう。
ベトナムについてもう少し。
この国は電力コストが高く、物価水準に比べて電力料金が高く、国民の省電力意識は異常なまでに高い。(ガソリンも同様。したがって、交通マナーは劣悪だが急発進・急加速は絶対にしない)
ハノイ市内でも冷たい飲料はなかなか購入できないし、クーラーの入ったレストランはよほどの高級店しかない。
エアコンがある家庭は5%。
この国が、新幹線の導入を検討しJR方式の採用がほぼ決まっていたが、先ごろ国会で否決されている。
私には、この国会の判断は極めて正しいと感じられる。新幹線を作る前に整備するインフラはもっとあるだろう。