ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

少年非行、減少しているのに「実感なし」なのはなぜか

2011年01月30日 | 雑記
この記事がとても気になった。
内閣府の調査では、少年非行が「増えている」と感じている人が75・6%に上るという。全国成人3000人の面談調査というから、調査対象におかしなバイアスはかかっていない。

私の実感としては、非行少年は激減している。
いわゆる不良といういでたちの若者もみなくなったし、電車内で横暴な態度をとる若者もずいぶん減ったと思う。
記事にあるとおり、実際に05年から09年で少年の刑法犯の摘発者数は3割近く減少している。

この調査でとても気なったのは、過半数の人が「最近自分の周辺では少年非行を見なくなった」と回答しているにもかかわらず、75%が「増えている」と回答したことだ。
ステレオタイプに少年非行を報道するメディアの責任であることは間違いない。
すでに10年前から若者は車離れし暴走族は天然記念物のような存在になったが、未だに「初日の出暴走」の取り締まりをしたりそれを報道したりしている。

これだけインターネットで「その先」の情報が手に入るようになったにもかかわらず、また、自分の目では違うことが見えているにもかかわらず、依然として大衆はメディアを信じてしまうというところに驚きと怖さがあった。

これを報道するメディアはそのあたりに自覚を持ってほしいのだが、
読売の見出しは  非行要因「ネット・携帯で出会い簡単」
毎日の見出しは  問題なのは「いじめ」
と、むしろさらに何からのステレオタイプなバイアスをかけた書き方になっている。

ネット・携帯が非行を増長し、憂うべき非行はいじめ。
非常にわかりやすく大衆受けする見出しだが、そんな単純なもんではない。