ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

高速道路の路線番号

2016年03月14日 | ITS
乗りものニュースに清水草一氏の「高速の路線番号、日本にどう導入? インターの“迷う標識”も懸念」という記事が載っている。
内容には100%同意。コメント欄に(YAHOOニュース含め)否定的な意見が多いのには驚いたが、おそらく海外にいって自分で運転するなんて想像もできない人たちなんだろう。

去る1月、スペインでレンタカーを借りて運転した。Googleナビを使っていたが、それでも道路番号がないと不安だったとおもう。ナビの指示が「この先20キロA22を道なり」と言われたら、分岐でもA22を見ていればいい。アルファベットの地名は咄嗟には頭に入らない。印欧語圏の人にとっての日本語のローマ字はもっと厄介だろう。タイの地名アルファベット、たとえば「Suvarnabhumi」が全く頭に入らないのと同じ。

基本、運転中にそうした複雑なことを考えさせてはいけない。注意散漫になる。直感的にわかる記号のほうが良いに決まっている。リンク先記事の最初のページにある写真でもわかるが、ローマ字の表記はかなり小さく読みにくい。これを瞬時に判断しろというのは無理だと思う。

また、もう一つの論点である東西南北表示もその通りだと思う。ナビを使うようになってからはあまり気にならなくなったが、中央道の長野あたりで隣のインターまでいくときに「東京か名古屋か」といわれて戸惑った記憶がある。

これは高速道路に限らないが、日本の公共表示は「漢字を全く読めない人がいる」という前提でチェックされていないと思う。最たる例は料金所。SAやPA等にはアイコン表示があるが、料金所の非ETC車用レーンには漢字で「一般」としか書かれていない。予備知識なく侵入した外国人はどこに入っていいかわからず焦るだろう。「一般」がなにを意味するのか分からないが、そこに恐る恐る入るしかない。「一般」を「閉鎖」だと判断しETCレーンに入るかもしれない。
こうしたことも事故につながる。台湾でも英文が併記されている。スペインではカードやコインのアイコン表示があった。


前のエントリーで書いた通りオリンピックで外国人旅行者が増加するとは思えないがこの先グローバル化がさらに進むことは間違いない。公共表示は人間ならだれでもわかるユニバーサルデザインにしていくことは極めて当然なことだと思う。