たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

(5)八甲田山 その2

2015年08月16日 | 登山

ガスと風の大岳を早々に辞し避難小屋を目指します

こちらも丸太とザレ石の非常に歩きにくい登山道

ガスのせいか体調が不良なのか今日は平衡感覚が悪いようです

浮石を踏まない様に丸太にケツマズカナイ様に慎重に足を運びます


私の現況を代弁している様なヌマガヤ

滴を纏った姿が美しくも有り哀れでも有り






漸く篠笹が生える切通しの道に入ると今までの強風が嘘の様に静まりました

ギョギョギョ、こここんな所に鬼太郎の目ん玉おやじ

ギンリョウソウが実を付けるとこんな姿になるんですね

米粒の様に小さい花はアリドオシラン

ギンリョウソウの側に咲いていなかったら見落とすほど小さな花でした






再び風を感じると其処は9合目小屋

この強風の下で食事をしている人もいましたが私達は小屋に逃げ込みます

時間は11時でしたが小屋内は超満員でしたので垂直の階段を上って2階に移動

下ではトイレ臭が気になりましたが二階はヒバの匂いが充満し、まるでお香を焚いている様だと雄さん

侘しい食事を見かねてか地元の登山者が焼いたハムをお裾分けして下さいました

私達が明日、予定している青森ねぶたの情報を尋ねますと

離れた場所に駐車しない限り停めたら最後、祭が終わるまで缶詰状態になってしまうとの事

それも困るので地味では有りますがその分、品の良い黒石ねぶたに急遽、変更です

さて、これからの進路をどうしよう

当初の計画では井戸岳から赤倉岳経由で毛無岱に下りる予定でしたが

このガスと風の中、登っても辛いだけ、ならば直接 上毛無岱に降りて花観察をした方が賢明です

これで、もしかしたらFsさんに会えるかも知れないと言う望みは断たれましたが

・・・ところが実は9合目小屋で一緒だったとは・・・

私達が二階に上がらなければ初の対面が叶った訳だったのに・・・残念






凄いです

見渡す限りのキンコウカ

曾てこれ程の群生を見た事が有ったでしょうか

尾瀬や巻機山でも見ましたが、これ程の規模では有りませんでした

しかも此処は平坦地、若者の言葉を借りればまさにルンルンです

前方に見える休憩所は鏡池展望台 鏡池と池塘が散らばる気持ちの良い場所です

ここで話をしたご夫婦が秋田へ行くなら秋田駒ヶ岳を是非登って下さいと薦めて下さいましたので

「決まった、竿灯祭りをみたら駒ヶ岳を登ろう」と雄さん乗り気


空が明るくなり幾分、霧が晴れてきました

赤倉岳へ行くべきだったかと一瞬思いましたが大岳は依然、分厚い雲の中

今日一日山が晴れる事はないでしょう

この小さな花はモウセンゴケ

この花も3ミリ有るか無しかの小さな花ですが優しそうな姿が可憐ですね

     
 

     
 
秋を前にそろそろ実を付けた草木も見られる様になりました

ルビーの様な真っ赤な実は無条件に可愛い




上毛無岱を過ぎますと突如現れた250段の木の階段

踏み外したら下まで止まる事は無さそうな結構な傾斜です

木は濡れると滑りやすいので雨の日は要注意場所でしょうね

前方に俯瞰される景色は下毛無岱です






上と下では植生が異なりキンコウカはグッと少なくなりましたが様々な水生植物が豊富で

花は終わっていても別な楽しみが味わえるのが嬉しいですね






上下湿地帯を過ぎれば今回の登山もいよいよ終盤です

暗い林の中を上下しながら歩いていきますと足元にミズギクを見つけました

ここは沢が流れており、一寸したミズギク群生地です

近くには大きく葉を広げた水芭蕉も有り春に此処を通ったなら奇声を上げる場所でしょうか

少し下った掘割の道にはツルリンドウ

はて、これは何でしょう?花弁4枚、蔓状の5ミリ位の花です

◎ kyokoさんが教えて下さいました「ツルアリドオシ」だそうです。有難うございました




下方に酸ヶ湯が見えてきました

後もう少しです

そんな時にオオヤマサギソウ(?)がたった一輪ポツンと咲いていたのが印象的でした

以前、酸ヶ湯を訪れた時には「ひば千人風呂」と言う混浴に入りましたが(勿論、専用の浴衣を着て)

今日は女性専用風呂 一浴600円

千人風呂は確かしずむだけだった様な気がしますがこちらは

身体が洗えるので登山の汗も綺麗に洗い流す事が出来ました

サッパリした所で黒石へと向かいます






黒石の町は非常に落ち着いた町です

祭り期間は母屋の前の庇(雁木)に提灯がズラッと掛けられ、その光景は寄り情緒を盛り上げていました

入ったお寿司屋さんで聞いたところに寄りますと

ねぶた台数60台が一堂に会するのは明日の晩で今は各地区毎に回っているだけとの事でした








と、その時祭りの囃子が聞こえてきましたので車を置いて頂き音のする方、めがけて行きますと

「ヤーレヤーレヤ」の掛け声が近づき灯りを点した扇型ねぶたが練り歩いていたでは有りませんか

これが60台、集まって練り歩く姿はかなりの迫力になるのではないでしょうか

可愛いでしょう

はにかみながらもポーズをとってくれました

取り敢えず今日は黒石の道の駅「いなかだて」で夜を過ごし明日、弘前を観光後

もう一度、出直したいと思っています



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