まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

他愛もないこと

2002年11月21日 21時47分00秒 | 日々雑感
部屋の掃除をしながらテープの整理をしていたら、懐かしいテープが出てきた。

十年くらい前に見知らぬ人からもらったものだ。

当時勤めていた衣料品店で主任から

売り場でかけるクリスマスソングを用意してくれないか、と言われた。

店の隣はデパートで、CDも売っていた。

売り場で店員さんに、色々な人のクリスマスソングが集められたようなCDはないか、と尋ねた。

CDショップといっても小さいコーナーだったから、わたしが言ったような物はなかった。

すると店員さんが

「テープ、作ってあげましょうか?」と申し出てくれた。

何日かのちに受け取りに行くと、彼女は休みだったのだが

代わりの人にちゃんと伝言をしてくれていてテープを受け取ることができた。

90分テープにスタンダードから流行りもの、洋楽から邦楽までぎっちりと入っていた。

歌手名も曲名もきれいにインデックスに書かれていた。

その後どんな風にお礼を言ったのかしたのか、全く覚えていないが

とても嬉しかったことだけは良く覚えている。

このデパートへは休み時間によく通ったのだが

一時期UFOキャッチャーに凝って、毎日のように通っていた。

ある日、係の人が近付いてきて

「どれが欲しいの」と聞くので

「食パンマンが・・・」と答えると

なんとカギを開けてそれをくれたのだ。

毎日来ていたのでよっぽど欲しいと思われたのだろう。

ろくでもない人生を歩むわたしだが、時折り思いも寄らぬ親切を受けることがある。

わたしはひねくれ者だから「ちょっといい話」みたいなものが嫌いなのだが

自分が受けた親切は大事にためこみ、たまに取り出しては幸せな気分に浸る。

テープは今の職場でもかけているが、あのデパートはもうない。



飲むときは注意?

2002年11月19日 16時59分00秒 | 箸が転んでも
近所のドラッグストアへ行った。

薬局レジの近くをウロウロしていたらお婆さんが薬剤師さんに「コカコーラください」と声をかけた。

ドラッグストアであるからお茶もコーヒーもチョコもコーラも売ってはいるがなぜわざわざ薬局レジに?

薬剤師さんも怪訝そうに「コカコーラ・・・ですか」

「そう、いつも薬箱に入れとくんだけど見当たらないのよ」

薬箱にコーラ? 

わたしはその場から離れられずに会話に耳をそばだてる。

「下剤のコカコーラよ」なんだって?

薬剤師さんが「あの、ひょっとしてコーラックですか」

「違うの、コカコーラよ」

結局、コーラックの箱を見せてそれよ、それ・・・とお婆さんは買って行ったのだが。

疑問に思ったのはこのお婆さんは本家の飲み物の存在は知っているんだろうか、ということだ。

そして悔しかったのはまさか「コーラック」と間違えているなんて、わたしが気づけなかったこと。

習いもの

2002年11月18日 21時18分00秒 | 日々雑感
新聞に、カルチャーセンターの広告が入ることがある。

習いものの種類は頭を使うものから身体を動かすもの、手先を使うもの、と多種多様だ。

わたしが心ひかれるのは「フラダンス」と「アートクレイシルバー」と「長唄・三味線」だ。

特に「長唄・三味線」は、先日テレビで白寿を迎えた長唄のお師匠さんを見てから

益々興味を覚えた。

このお師匠さんがなんとも可愛かったんだ。

「とても九十九歳には見えませんねぇ」と言われ、

「じゃあ九十歳くらいに見えるかしら・・・ふふ」

仕草がちょっとぶりっこしててホントに可愛い。

こういう粋な芸事が覚えられたらなぁ。

わたしはまた妄想を暴走させる・・・

すっかり三味線のうまくなったわたし。

冬のある日、火鉢のある部屋で三味線を弾いている。

恋人が掘りごたつにあたりながらお酒を呑んでいる。

「呑んでばっかりいないで唄ってちょうだいな」

「俺が唄ったら酒がまずくなるよ。それより、いつもの唄ってくれよ」

「まったく、調子がいいんだから」

流し目でにらんで十八番を唄い始めるわたし。

外ではしんしんと雪が降り始め・・・

ああ、なんていいんだろう。

だけどひとつ問題が。

わたし、アニメ声なんだよね~。




頑張れ、梅子

2002年11月16日 21時25分00秒 | 日々雑感
清水さんちの孫は「陽向」と書いて「ひなた」という。

まったく今はちょっとやそっとじゃ読めない名前ばかりつけるもんだ。

しかし清水さんが言うには

「生まれたとき『ひなた』というより『梅子』って顔してた」。

わたしはこの話が気に入って、それ以来その子のことを勝手に「梅子」と呼んでいる。

店に買い物に連れて来れば

「あ、梅子。元気か?」

産んだ母はムッとしてるかも知れないが、そんなのお構いなしだ。

言っちゃなんだが「ひなた」より「梅子」のが呼びやすいし親しみやすい。

今、十ヶ月で可愛い盛りの梅子だが、先日ひきつけを起こして救急車で運ばれてしまった。

赤ちゃんのひきつけは珍しいことでもないが

その後も何度も同じような症状を繰り返し、入院してしまった。

病院での梅子はいたって元気で、いわば検査のための入院らしいのだが

大人だって嫌いな病院に小さな子がいるのは痛々しい。

おばあちゃんの清水さんと一緒に梅子が早く良くなるように、と思っている。