映画『ムーンライズ・キングダム』予告編
昨日は、「ムーンライズ・キングダム」を見てきました。
ウェス・アンダーソン監督作品で、私はこの監督作品で見た事あるのは・・・
「イカとクジラ」「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」「ファンタステックMr.FOX」
くらいなんですが・・・
どの話も、なんかファニー?っていう感じでございましたなぁ。
今回の、この映画もそうなんだけど、もしかして「家族」テーマの映画を作る事をテーマにしてるのかなぁ?と思ったりしてねぇ。
それも、「どこか歪んでいるいびつな家族」っていう感じの。
普通に生活しているようなんだけど、どこかヤバいっていうのか、っていうか家族でありながらそれぞれがいい意味では個性ありすぎる、悪く言うと「ヘン」っていうところがそう感じるのかなぁ?
冒頭で、オーケストラがテーマを奏でて、そこから各楽器・パートに分かれてテーマの変遷をつなぎ、最後にまた全部が集まってフーガとなっていく、という「青少年のための管弦楽入門」が流れるのですが、ありきたりな感じとしては、この曲のように、家族=オケが一旦、各楽器・パート(個人、または子供たち、父・母、という家族での役割分担・パート)として分割されて、最後にまた、それが集まって家族となる、っていう感じ・・・もあるにはあるが、そーいう分析自体、あってもなくてもどっちでもいっか(笑)っていうような感じの映画でございましたなぁ。
また、この監督の作品って、カメラワークが独特で、スクロール映像が特徴的に使われています。
まるで、なんか横スクロールのアクションゲームでも見ているような感じで。
今回も、冒頭で、外見はわりとメルヘンチックなヒロイン・スージーの家を内部分割して360度スクロールしていくんですが・・・
面白いけど、これってかなり、「計画性」がないと大変そうな映像だなぁ、と思いながら見てました。
しかも、それが音楽(青少年のための管弦楽入門)と、シンクロして展開していくんだからなぁ〜。
キャストが、見ている間はそんなに気にならなかったんだが、後からよくよく見るとかなり豪華でして、ブルース・ウィリスにビル・マーレー、エドワート・ノートン、ティルダ・スゥイントン、とかとか。
でも、見ている間は、ほとんどその「誰が誰を演じている」っていうのが気にならないっていうのか、役者が演じてるんじゃなくて、そのキャラそのものが普通に動いている感が非常に強いんだよねぇ、要するに「スター性」を感じさせないんだな。映画の中では。
こーいうのこそが、ホンモノのスターだと思うんだけどねぇ。
トム○ルとかみたいに、何演ってもトムクルはトムクル、っていうスター性もあり、かとは思うけどさ。
ブルース・ウィリスも、見事に「枯れたオヤジ」化しておりました(笑)
そして、その彼らに負けない演技を見せてくれている、ヒーロー・サムとヒロインのスージー。
サムは、多分東欧系みたいですねぇ〜。
13歳って事なんだけど、見事な演技です。
恐るべし、子供達ですなぁ〜・・・
ラブシーンもあったりするけど、結構微笑ましくリアル(爆)っていう感じで、うーむ演る方も大変だっただろうと思うけど。
このあたりは、「ファニーでシニカルかつ、リアルも入った『小さな恋のメロディ』」っていう感じでしょうかねぇ??
かつ、アダムとイブ的なところもあったりして。
ま、いい意味で「ヘン」な映画でございました。