УРАЧКА!!

雑文・駄文なお気楽日記です。よろしゅーに。

『愛、アムール』

2013-05-28 19:11:46 | 映画
土曜日なんですが、ミヒャエル・ハネケ監督作品の『愛、アムール』を見ました。

映画『愛、アムール』予告編


危うく、「一人上映」となるところでしたが、後からお客が来まして(でも、その人も『おひとり様』)2人での上映になりました、よかったよかった・・・
なーんか、一人上映って、悪いっていうわけじゃないけど、どこか後ろめたいっていうか、申し訳ない〜ような気分になるんだよねぇ・・・
とか言いつつも、結構マイナー映画でもそこそこ最終的には、この日のようにチマチマっと人が来て「おひとり様上映」ってことはほどんどありませんですが、ハイ。
過去、一回だけ「おひとり様上映」となったのは、「クレヨンしんちゃん」の映画版でございました^_^;

「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」 予告編


いやぁ、最近はクレしん映画見てないんだけど、この「戦国大合戦」前後のクレしん映画は傑作が多くて、「映画ファンなら『クレしん』映画はチェックすべしっ!」と教えられたのでありました^_^;
確か、O先生に、だったか〜。

で、「愛、アムール」です。
カンヌ映画のパロムドール(最高賞)を受賞・・・
さらに、監督がミヒャエル・ハネケ、っていうあたりから、あーこりゃぁもう「重い・暗い・難解」だろう、っていうような予想を立てて見にいったのですが(爆←カンヌのパロムドールって、結構キツい作品が多いんだよ)
案外、直球勝負で驚きました(爆)
ハネケの映画って、そうそう私も見ているわけじゃないけど、過去見たのは「ファニーゲームUSA」と「白いリボン」・・・だけかぁ〜。
印象は、ズバリ「サド系映画!!!」(爆)
なんつうか、観客の予想と期待を裏切りまくって、ドーンと暗い重い気分にさせ、かつもやもや感が強くて、見終わった後にすっきり感が皆無!!
だけど、だからこそ、心にいつまでも残る、っていうか傷を残す、っていうような感じの映画だなぁ〜。
まぁ、とにかく「すっきり・はっきり」させない印象がありまして、でもだから「イライラ」するとかって何故かはならないんだよねぇ〜。
それが、人間の、現実というモノかぁ〜と、どこかでそのすっきり答えが与えられないもやもや感に納得してしまう、っていうかねぇ。
で、今回の「愛、アムール」
そういや、アカデミー賞作品賞にノミネートされてましたな〜。
で、今回は、かなり「判るっ!!」んですよ、感情移入しやすい映画で、驚きましたっ!!
なんか、裏があるんじゃないか?ハネケだし、と見ている間、ずーっと疑っていたくらいですよ(爆)
でも、大体おおよそ直球勝負でした。
70歳代の老夫婦、元音楽教師、ところがある日、妻が病に倒れ右半身麻痺に。
自宅で介護する夫、だが妻の容態は次第に悪化し・・・
という感じで、まぁ邦画だったら、老人じゃ客が来ないから(爆)人気の若手タレントのペアにして、不治の病に犯された恋人(女)、必死に彼女を看病する男、っていう傾向に似ている、っていえば似ている。
そーいや、このよくある邦画のパターンって、大体、女が不治の病、男が死ぬっていうほどじゃないけどなんらかのハンデを抱えている、世間はなかなかわかってくれないんだけど、理解して愛してくれるのは彼女だけ、っていうこのパターンが多いよねぇ。
男が不治の病にかかり・・・残されるのが女性、っていうのはあんまりナイような^_^;
まぁ、こーいうのを見る客は、カップルそれも女性主導的な映画鑑賞デート、あるいは女性客が主なターゲットだから、そういう取り合わせの方が「女性受け」するんだろうね。
その方が、醗酵・・・じゃない、薄幸の美女・純愛、っていうのに自分を豆乳じゃない、投入しやすいんだろうねぇ〜(爆)
この鉄板設定でありながら、「愛、アムール」は主人公たちが老年世代、っていうこともあり、実にリアルになっております。
邦画のこーいう映画みたいにひたすら「美しく・純愛」っていうだけじゃない。
妻は血管障害で痴呆症状になっていくのだが、それにいくまでの前の正気の段階で、夫に「殺して欲しい」みたいなことを言ったりもしている。
自分が自分でなくなることが耐えられない、のであろうなぁ、元先生だし。
で、夫としては、妻がどんな状態になっても「生きていてくれる」だけでいい!!と思うし、それが真実だろう、けど・・・
と、あー判る判る、という展開に・・・
男性による介護の特色というか、完璧主義に陥りがち、自分だけで抱え込みすぎ、っていうあたりに陥るところなんか、よーく自然に描いております。
という感じで、かなり「判る判る」と思った映画でありましたが、そこはハネケだけあって、大筋では判るんですが、なんか細かいところで妙に気になったり、さらにそのネタ振りが全然回収されていなくて、観客のみが気になって悶々としちゃう、っていうシーンも時々あったりして(爆)
ハネケを見る時は、M気分に浸れるっていうことなんでしょうかねぇ〜(爆)
あ、そーいや夫が妻のために弾いていた曲、バッハのコラールBWV639でしたよぉ〜。
あぁ、苦労しましたねぇ、あの曲は・・・、と遠い目・・・(爆←って弾けたっていうわけでもないんだが)
コメント
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