1010 Radio

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第11回・統一ロシア党大会を振り返って

2009-12-02 | ラジオ
サンクトペテルブルクで11月21日、ロシアの与党・統一ロシアの第11
回党大会が開かれ、初めて党のイデオロギー的方針、ロシア保守主
義が決められた。
保守と言ってもこの場合、当然反動ではなく安定を目指す路線だ。
統一ロシアは経済を近代化し官僚主義のグループから、国を解放す
ことを党の課題して宣言した。

今回の党大会は控えめなものだった。
この経済危機の時期に派手なものは相応しくないと考え、大臣達が
昨年の大会よりも質素に開催するよう求めたからだ。
場所は首都モスクワからペテルブルクに移され、会場となったレンエ
キスポは実務的ではあったものの、やや手狭で広さと豪華さでは昨年
の赤の広場横の(?)に及ばず、党員や来賓はしばしば行列をしなくては
ならなかったが、大統領が演壇に登場し演説を始めたときには、どうに
かホールは落ち着きを見せた。

メドヴェージェフ大統領は党においても経済においても、基本中の基本は
近代化であり、それら二つの要因ははっきりと結びついているとし、次の
様に訴えた。
「統一ロシアが政治システムにおいて、支配的な立場を保てるかどうかは、
それはただ一つの条件、つまり国の状況を安定化できる状態にあるばか
りでなく、経済を近代化できるかどうかに掛かっている。
今日の主要な課題は、まさにここにあるのだ。
与党という状態は大変多くのことを(?)している。
ここに集まっている皆さんが与党という状態が、生涯続く特権なのではなく、
日々の労働によって達成されるものだと理解していられるよう希望する。
我々の下では管理担当者はもう充分だ。国民は具体的な成果の数々を求
めており、これは全く持って正当な要求と言える」

この要に述べた大統領はまた、10月に実施した地方選挙において行政手
段をあまりに乱用しすぎたとして党員達を叱責し、さらに多くの地方支部で
は党官僚の陰謀が政治的活動に取って代わってしまっていると、党員たち
の意識の後進性を批判し愚かな政治的慣習から脱するよう求めた。

また党大会では党首であるプーチン首相が、党の(?)から経済政策に関する
部分を読み上げ、党員達に対し約1時間にわたって政府の危機対策措置を
説明し、来年度の目標数値を示した。
尚プーチン首相は、昨年の党大会およびこの困難であった危機の一年を総
括し次の様に述べた。
「状況は皆さんも覚えていられるように、当時は大変緊迫し不安で神経を使
うものでさへあった。
複雑かつ困難な状況で危機は増大するばかりだった。そんななか統一ロシ
アはそうした危機との闘いに、自分達は政治的責任を負うと直接声明を出し、
1991年や1998年に我国で起きたような虚脱状況がもはや繰り返されないよ
う、出来来る限りのことをすると
約束した。
確かに今も多くの問題がある。しかし今日我々は確信を持って、自分達は約
束を果たしたと言うことができる。
我々は経済のさらなる回復、そして危機後の発展に向けた明確な目的を持っ
た措置の数々を、これからも実現していくつもりだ」

このように指摘したプーチン首相は、官僚機構の働きぶりの遅さと鈍さを挙げ、
あらゆるレベルの権力当局を大統領に続いて激しく批判した。

大統領そして首相と国の指導部が課題を提起し、成果と欠点を指摘した後、
党は自分達の綱領的文書の中で、それらを活かし確かなものにした。
統一ロシア党。最高評議会議長は保守主義と近代化を一つにまとめた活動を
するなかで、相応しくない党員は罷免すべきだと訴え、党は(?)すべきばかりで
はなく、期待に応えられなかった党員達の居残りは許さないと述べている。

メドヴェージェフ大統領が指摘したように、国内において肯定的変革を成し遂げ
得るのは、統一ロシアの党員たちだが、その変革は党員たち自身が変わって
初めて可能となるのだ。

は(?)は聴き取れず

11月23日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル