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パトリオットミサイルの追加配備を延期した日本政府

2009-12-18 | ラジオ
12月15日、防衛省は日本政府がアメリカの、パトリオットの追加
配備を延期させる決定を行ったと発表した。
この話題に付いてロシアの声の評論委員は、次の様にコメントし
ている。
防衛省の正式発表によると、この決定は新たな防衛計画(?)来年
2010年10月までに(?)とする日本政府の意向に関連するものだ。
来年の防衛計画の(?)ではパトリオットをはじめとした、ミサイル防
衛問題に関して独立した項目として取り上げられる予定だ。

一方で前政権は来年2010年に、パトリオットミサイルを全国3箇所
の基地に配備する計画を持っていた。

しかしながらこの計画は岡田外相をはじめとする、現在の主要閣僚
からの反対を受けて中止された。
現在の主要閣僚らは、来年作成される包括的な防衛計画の対抗の
枠組みの中で、パトリオットミサイルの追加配備の問題を決定するこ
とで合意したほか、その際アメリカのパトリオットミサイルの精度や効
率性に付いて、改めて徹底的に検討する必要性があることも指摘し
ている。

1998年8月、北朝鮮が弾道ミサイル実験を実施したのをキッカケに、ミ
サイル防衛システム創設に関する、日本とアメリカの実践的な協力
が始まった。
北朝鮮が弾道ミサイル実験を行った際、ミサイルの一部が日本領土
を越えて太平洋上に落下した。
その後、2006年の夏そして2009年春に北朝鮮はミサイルを発射した
ほか地下核実験も行った。

こうしたことを背景に日本とアメリカは、MDシステムが北朝鮮の脅威を
無力化させることが出来ると、はっきりと表明することになった。
尚、日本とアメリカは北朝鮮が、およそ200基の弾道ミサイル・ノドンを
保有していると考えている。
一方、日本の専門家も含め多くの軍事評論家の間では、こうしたアメリ
カと日本の対応、なにより北朝鮮の保有するミサイル数の評価が明ら
かに誇張されているとの見方を示している。
従ってMDシステムの真の目的に付いての論議が生じる訳だ。

グローバルなアメリカのMDシステムの構成要素の一つである、東アジ
アのMDシステムは北朝鮮と同じように、ロシアや中国に対しても利用
されるのではないかとの意見も一部にある。
すでに台湾に配備されているパトリオットミサイルが、グローバルなア
メリカのMDシステムの一部であることから、中国がこのパトリオットミ
サイルを自国の安全保障への脅威と受け止めているのだ。

この様に軍事的有益性を確保する目的を持つMDシステムが拡大する
と、アジア太平洋地域で、またグローバルな規模で軍拡競争を煽る可
能性がある。
その際、アジア太平洋地域における戦略的安定性の基盤が揺らぎ、こ
の地域で予見不可能なことが増えていくだろう。

これに関して政治分析研究所・軍事予測センターのザハロフ大佐は次の
様に述べている。
「東アジアに(???)ミサイル防衛システムが導入されると、この地域の緊張
状態は決して無くならないだろう。
数十年もの間、台湾海峡は潜在的な軍事的紛争地帯で在り続けている。
しかも中国政府は、一定の条件が整えば台湾と再統合するために、軍事
力を行使す可能性があることを公言している。
この様に中国は極東地方でのMDシステムの創設に、無関心ではいられな
いのだ。
中国政府はMDシステムが現在の軍事力のバランスを崩し、軍拡競争を煽
り、中国の安全保障に損害を齎すものだと何度も表明してきた。
従って中国は相応の対抗措置を取らざるを得なくなるだろう」

(?)は電波が弱く聴き取れず
(???)は女性アナウンサーの不明瞭な発音で聴き取れない

ミサイル防衛大いなる幻想―東西の専門家20人が
批判する



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12月15日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル