プーチン首相は12月3日に行われた、国民との直接対話の中で世
界経済危機に(?)最も困難な問題を、ロシアは成功裏に克服したと
述べた。
「かなりの確信を持って危機のピークは克服出来たと言える。
危機の傷跡として世界経済にもロシアにも、乱気流のような乱れは
残っており、これから脱却するには時間も力も資金もある程度要す
るが、全般的には前向きな傾向がはっきり見られる」
プーチン首相は、このように発言している。
今年2009年は過去10年の中で最も困難な年であったことは間違い
ない。
専門家らはロシアのGDPは、10%減少するだろうという予測が出さ
れていたが、実際は8.5%に留まった。
この数値も高いものだが、それでも出来る範囲では良い結果と言え
る。
生産業は13%縮小しており、これもかなりの大きな数値ではあるが
具体的な産業部門を見ると国防、宇宙ロケット、農業部門では伸び
が見られている。
つまり全体としてロシアの指標は決して悪くない。
プーチン首相は今年の貿易(?)数値は、(?)もあり金外貨準備高も元に
戻りつつあると発表した。
しかしながら政府がこぎつけた成果として最も重要なのは、インフレの
跳ね上がりを回避し、銀行システムを維持することが出来たことだ。
首相はこのことに現在の危機と、1998年にロシア経済を叩きのめした
悲劇的な危機との根本的な違いがあると強調し、さらに次の様に述
べている。
「現在ロシアのインフレ率9%は最低限度のものと言えるだろうが、98
%(???)では84%にまで及んだ。(←電波が弱く全くのNG→)」
そのことによってロシア国民は国への信頼を失わずに済んだ。これは
当然のことだ。国が困難にぶち当たろうとも、政府は公務員の給与を
引き上げ年金額や社会的な恩典を増額した。
もちろん商業)的な企業に対しては、国は作用することは出来ず平均給
与はかなり下がったものの、結果として国民の平均給与はほぼ危機が
始まる前の水準に留まっている。
プーチン首相はロシア政府はその行動で、国民に国の前向きな方向に
発展していることを確信させることが出来たとして、さらに次の様に語っ
ている。
「一番良い指標は人口動態状況に現れたと思う。激しい勢いで出生率
が上がっており死亡率が下がっている。これはもちろん多くのことを語っ
ている。
つまり計画の地平線が広がっているということだ。
市民が国の前向きな発展を信じており、その姿勢が今の状況の中で最
も重要で最も意味のあることなっている」
プーチン首相はこのように、今年の社会経済の総括を行った。
※(?)は電波が弱く聴き取れず
※(???)は女性アナウンサーの不明瞭な発音で聴き取れない
12月4日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル