Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

親友の前提。(「信用」と「信頼」)

2020-08-15 19:40:49 | 考えの切れ端
たぶん、異性同士よりも、
「同性での親友」や
「お互い大事に思いあう同性のふたり」
という間柄のほうがあてはまるのだろうなと思うのだけれど、
過度に気を使わず、本音で言いたいことをいえること、
つまりは「羨ましい」だとか
「そういうとこが憎たらしい」だとか、
逆に「最近かっこよくなったなぁ」
「近頃きれいになったねぇ」だとかを含めて言いあえる
「その前提」を見つめ直してみましょう。

いろいろ言いあえる前提はなんだろう____「親友だから。」
なぜ親友なんだろうか____「すごく仲が良いから。」
どうして仲が良いの? 気が合うだけじゃないでしょ?____「二人だけの話ができるから。」
それそれ! それですね。
前提として「他言無用」を共有しているからではないだろうか。

僕だけじゃないと思うのだけど、
「言ってごらんよ?」とそれなりに仲の良い人に言われてしゃべったら、
共通の友だちや知り合いに筒抜けだったりしたことがけっこうある。
「おい、言うなよ。」と文句を言っても、
「言ったらだめだったかい?」「○○ならいいじゃん。」
なんて程度のスタンスなのがわかったり。

それでもって、
そのしゃべるつもりのなかった誰誰が、
まあよくしゃべってしまうという流れになりがち。
だから、二人だけで話をするときはお互い、
ふたりだけでの話なんだ、という認識が必要なんです。
こんなことは小学生でもよくわかっている子はわかっている。
人間関係の信用の話なのでした。

また、ちょっと勇気をだして大事な話をしても、
「おれにはわかんない。」
で返してくるその浅薄な思考能力と洞察力の低さっていうものもあって、
それはそれで「しょうがないかな」っていう部分は大いにあるんですけども、
「わかんないなー。」とふんぞり返られると、
それまである程度の信用をその人に持っていても、それからは信頼できなくなる。

こういうことを考えるようになると、
意識的に付き合い方を考えだしますよね。
距離感だとか。

そうは言いながら、
僕自身の若い頃は「前提」に厳密じゃなくてたまにポカがありました。
そのたびに「いけね……」と思いなおして少しずつ、といったタイプです。

そうやってわかってくるのは、
失敗したときに「すまない」という気持ちになれるか、
それとも「言っちゃったしまあいいじゃない」と開き直って反省しないかでその後、
歳を重ねてからまったくもって変わってくるという点です。
そのときの小さな分かれ道が、時間と共に大きなへだたりを持たせるんですよね。

というわけで、今日は私的なところでの「信用」と「信頼」について考えました。
これがきっちり成立しているふたりの関係の描写を、
小説なりテレビドラマや映画なりで見ることがあると、
胸のすくようないい気持ちになります。
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