中学校の範囲の因数分解は大変中途半端である。ブログでは2乗の表示ができないので、記事を書くのが不自由だ。ここでは2乗を「^2」と約束しておこう。そのつもりで読んでもらいたい。
3^2=3×3=9 ということである。
(x + 3)^2=x ^2 + 6x +9
さて、使える公式はというと、展開公式1~4の逆、1’~4’である。
公式1’ x ^2 + ( a + b ) x + ab = ( x + a ) ( x + b )
公式2’ x ^2 + 2ax + a^2 = ( x + a )^2
公式3’ x ^2 - 2ax + a^2 = ( x - a )^2
公式4’ x ^2 - a^2 = ( x + a )( x - a )
この4つの公式を使って困るのが、x ^2の項にに係数がついてくるタイプ。
例 9x^2+12x+16 というやつ。これは公式2’を使って因数分解するようになっているが、生徒にとっては分かりにくい。公式をたくさん覚えなくてはならないのも不便である。
かつて習った「たすきがけ」を教えればいいのだが、すべて公式1’を利用し、統一して教えることを試みた。
「因数分解の公式なんて、公式1’だけでいいんだよ。」といって、公式1による展開を徹底する。
すなわち、公式1 ( x + a ) ( x + b ) = x ^2 + ( a + b ) x + ab
( x + 2 ) ( x + 3 ) = x ^2 + 5 x + 6
こんなところから始めて、突如
( 3x + 2 ) ( 3x + 4 ) を考えさせる。( 3x )^2 + 6×3x + 8 だから、
9x ^2 + 18 x + 8 これを徹底させる。
その後、公式1’の因数分解を練習し、突如
9x ^2 + 15 x + 4 なんぞを考えさせる。
ここで、「中学校の因数分解は、必ずかっこの左側は同じ文字や式になる」と言う。
すなわち、(●+△)(●+□)となる。
9x ^2 + 15 x + 4 = ( 3x + a ) ( 3x + b ) と考えられる。
ab = 4 に注意する。 ( a + b ) ×3x = 15x に注意して、 a + b = 5 を得る。
以上から、2数 1と4を見つけて
9x ^2 + 15 x + 4 = ( 3x + 1 ) ( 3x + 4 )
25x ^2 + 20 x + 3 = ( 5x ) ( 5x ) と考えさせ数を見つければよい。
このタイプの問題を繰り返すと、中学校のどんなタイプも因数分解出来る。