ある生徒に廊下で「3+4は?」と質問をした。少したってから「7」と答えた。「どうやって答えを出したの?」と聞いたら、答えなかったので、「数えたの?」と言ったらうなづいた。3から4つ数えたのかと聞くと、4から数えたと答えた。何度教えても正負の数の計算ができなかった生徒である。もちろん中学生。数え方からこの生徒は加法の交換法則は理解していたことが分かった。もっと前にこのことに気づけばよかったと思う。きかっけは地域の図書館で借りた本だ。ブライアン・バターワース(Brian Butterworth)著、「なぜ数学が『得意な人』と『苦手な人』がいるのか」という本。(原著は The Mathematical Brain)
この本の中で著者は計算に対する考えかた、一桁の加減乗除などの過程をいろいろな例で詳しく述べていた。子どもが数計算をするために、まず数を獲得する過程で数えたり指を使ったりする。小学校中学年までにほとんどの子は一桁の加減はできるようになる。数の概念が指を使ってできているからだ。この過程で数を数えることから脱却をする。ところが、先ほどの生徒のように加法を指で考えず「数える」ことですませていた場合、8+7の結果を出すのに時間がかかる。おそらく正負の計算でミスを繰り返すのは数えることが原因だと思う。数えている子は0より小さい数が思い浮かばないからだ。今まで30年間こんな基本的なことに気づかなかった。反省!
この本の中で著者は計算に対する考えかた、一桁の加減乗除などの過程をいろいろな例で詳しく述べていた。子どもが数計算をするために、まず数を獲得する過程で数えたり指を使ったりする。小学校中学年までにほとんどの子は一桁の加減はできるようになる。数の概念が指を使ってできているからだ。この過程で数を数えることから脱却をする。ところが、先ほどの生徒のように加法を指で考えず「数える」ことですませていた場合、8+7の結果を出すのに時間がかかる。おそらく正負の計算でミスを繰り返すのは数えることが原因だと思う。数えている子は0より小さい数が思い浮かばないからだ。今まで30年間こんな基本的なことに気づかなかった。反省!