TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

大学初年級の数学

2009年09月29日 17時25分56秒 | 数学
 図書館に行って微積分の本を借りてきた。「ゼロから学ぶ微積分」大学初年級の微積を解説していた。数学の厳密性を追求するより分かりやすさを追求した本だ。

 この本の最後の方に正規分布曲線に関連の積分ついて解説してあった。

 正規分布の曲線の積分は難しく、重積分を利用して計算することは分かっていたが、結構易しく解説してあったので驚いた。
 そこで念のために、手持ちの微積関連の本を調べてみた。あるある。ほとんどの微積の本にはガンマ関数とともに解説や証明が載っていた。
 私は大学時代にこれらの事実を学んだ覚えがない。
・・・・ということは。

 大学1、2年の頃、全然勉強していなかったということだ。
 大学初年級の数学では、微分、積分はもとより、偏微分、重積分など、それに観覧した図形や線型数学も扱っている。それらのほとんどが抜け落ちていたようである。また、自分でもまったく学びもしていなかった。

 今頃になって、集合や位相といった数学を勉強する前に、「教養」である微積分や線型数学の基本こそ勉強すべきこだと痛感した。

 思えば、ろくな基礎もないのに、数学の論理の「美しさ」のみに惚れ込んで、集合論や位相に夢中になったり、エプシロン・デルタにこだわったりしていたのではなかったろうか・・・。教員になって、数学を「教養」として勉強していたときも、大学初年級の微積はたいして学ばなかった。

 やっぱり、数学的な厳密性は横に置いて、広く浅くでもいいから、微積や線型数学のさまざまな知識と計算力はつけておいた方がいい。いろいろな知識があってこそ、厳密性を追求するときに、知識が役に立つのだと改めて思った。


 
 
コメント
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