講師の先生の支援をはじめた。
以下は正直な気持ちでお伝えするが、私の自慢話と思って
読んでくださって結構だ。不快な表現もあるかもしれないことを断っておく。
さすがに言うのは何だが、この講師の先生は、説明の仕方を含め生徒に何を伝えたいのか
はっきりしないことが多かった。失礼とは思いながら、生徒のために
授業に割って入り説明の補足を始めた。
用心深く生徒の表情を見ると、目が輝き出す生徒がいたり、「良く分かる」
「頭いいね」とつぶやく生徒の声が聞こえて来た。
授業が終わってからは、先生が授業中使っていた教具などを運ぶ手伝いを
した。あくまでも先生の助手であることを心がけた。
この先生にも副校長先生にも「代わりに授業をやったらどうか」と言われたが、
断った。
というのは、私が授業をやるのは週に一度か二度である。後の時間は講師の
先生一人になる。一人になった時、先生はもっと授業がやりにくくなると
思ったからだ。大変失礼な言い方だが、それが現実である。
この先生は伝える技術が不十分なのだろうと思われた。
生徒というものは残酷なもので、ひとたび教師に指導力がないと感じたら、
教師を教師とも思わないところがあるからだ。
つづく