ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

シャンパーニュをデカンタージュして飲み比べ

2014-01-18 12:47:27 | ワイン&酒
今週出かけた自然派ワイン試飲会で、シャンパーニュ を、そのままと、デカンタに移したもの との飲み比べをしました。

泡のあるワインをデカンタージュするなんて! と思うかもしれませんが、
実は珍しいことではなく、私はこれまでに何度も出合ってきました。


Champagne Jacques Lassaigne Millesiime 2005 (France)
※2005年のボトルはデカンタのすぐ左隣

輸入元の話では、この2005年ヴィンテージのシャンパーニュに関しては、
生産者から「デカンタージュして飲んでほしい」、とリクエストされた そうです。

ジャック・ラセーヌ は、シャンパーニュ地方の最南端、ブルゴーニュのシャブリに近いモングー村(Montgueux)の生産者。白亜紀の石灰土壌の畑からのシャルドネで、補糖ゼロ、ドサージュゼロ のシャンパーニュづくりを行なっています。
よって、ここのシャンパーニュは、ロゼ以外はすべてシャルドネ100%。

2005年ヴィンテージは、ドサージュゼロのブリュット・ナチュレール で、熟成期間最低60カ月、生産量は4224本のみ。

飲み比べてみると、ボトルからそのまま注いだものはキリリとした辛口で、骨格がしっかりし、酸も充分で、まだまだ若々しい味わい でした。

デカンタージュしたものは、角が取れ、丸みが出てきて、熟成感がより一層味わえました

同じ1本のシャンパーニュでも、飲み方によって味わいが違う のがよくわかります。

“シャンパーニュもワインである”、と考えると、デカンタージュするのもありです。
ただ、むやみやたらにデカンタージュしていいものではなく、そのシャンパーニュの資質や個性にもよりますけれど。

この2005年は、記念日の特別なディナー向けのシャンパーニュ としてつくられていますから、最初はそのままキリリとシャンパーニュとして飲み、残りをデカンタージュして白ワイン的に飲む、 という楽しみ方をすると、料理とのマリアージュも広がりそうです。



なお、泡が苦手な人がスパークリングワインを飲む場合、マドラーでかき混ぜて泡を消す、という方法がありますが(本当に実行する人はいるのでしょうか?)、デカンタージュの方がスマートで、ワインへのダメージも少ないでしょう。
泡が苦手なら、そこまでして飲まなくてもいいとは思いますけれど(笑)

(輸入元:有限会社クロスロード)


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