ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

自然派ワイン試飲会で見つけた注目したいワインたち

2015-02-02 17:46:23 | ワイン&酒
先週行われた 自然派ワインの「CPV ルクレアシオン試飲会」で気になったワイン をいくつかピックアップしてみました。


右)Le Busete Bianco Veneto IGT 2013 Manara (イタリア、Veneto)

ガルガーネガ100%の白ワインです。
ヴェネトでガルガーネガというとSoaveを思い浮かべますが、このワインは複雑味があり、うまみもほんのり乗っていました。
※輸入元:ル・ブション・ジャポン (参考上代:2800円)(税別)



左)La Roue Qui Tourne 2012 Marie Thibault-Cabrit (フランス、Vin de France)
右)Premier Nez 2011 Marie Thibault-Cabrit(フランス、AOC Touraine)

ロワールのアゼ・ル・リドーに2010年にドメーヌを立ち上げた女性生産者。

左のロゼは、ガメイ100%の弱発泡ワイン。シャンパーニュ同様に二次発酵を行なうものの、澱引きせず、リキュール添加もしないので、少し濁ってオリがあります。見た目はほわんとした色なのに、味はキリリとドライ。このギャップがいいですね。アルコール12.5%。

右の白は、シュナン・ブラン100%。やさしいうまみがあります。
木樽で18カ月熟成させている長熟タイプ。

※輸入元:株式会社サンフォニー (参考上代:ロゼ 3200円、白 4200円)(税別)



左)Couleur Rose 2011 Sarnin Berrux (フランス、Vin de France)
右)Les Murieres2011 Sarnin Berrux(フランス、Vin de France)

コート・デュ・ローヌのブドウ(グルナッシュ100%)を買い、ブルゴーニュの地でサルナン・ベリューが醸造したため、原産地呼称はローヌでもブルゴーニュでもなく、単なるヴァン・ド・フランスになっています。
サルナン・ベリューは、ブルゴーニュ南部のサン・ロマンのネゴシアンです。
同時に出されたブルゴーニュのワインも試飲しましたが、グルナッシュ100%のこちらの2種が面白いと思いました。

クルール・ロゼはさらりとしています。
赤ワインのレ・リュミエールが私のイチオシ。フレッシュな酸とタンニンのバランスがよく、ウマイ!

※輸入元:株式会社富士インダストリーズ (参考上代:ロゼ 3500円、赤 3800円)



左)バルティーダ・クレウス ブランク・デ・スモイ
右)バルティーダ・クレウス ブランク・デ・スモイ ベット・ナット
(スペイン、カタルーニャ地方)

エチケットが印象的!
スモイというブドウ品種をどちらも100%使用しています。
スモイは、欧文表記だとSumollになると思われ、スペインのカタルーニャ地方で栽培される劣性品種なのですが、飲んでみると、どちらも旨味があり、おいしいじゃない?
ベット・ナットはメトッド・アンセストラル(発酵途中のワインを瓶詰めし、残りの発酵は瓶の中で行なわれるため、炭酸ガスが発生)による弱発泡ワインで、色は少しピンクがかっていますが、一応“白”ワインだそうです。
左の白ワインの方が、少しやさしい味わいに感じました。
新登場のスペイン自然派生産者ということですから、ここも要注目です。

※輸入元:トロワザムール (参考上代:泡 4300円、白 4500円)(税別)



左)ミカエル・ブージュ トゥーレーヌ・ブラン ラ・ポン・ド・シャヴィニー 2013 
右)ミカエル・ブージュ トゥーレーヌ・ルージュ レ・コ・オ 2009
(フランス、ロワール)

こちらもエチケットの「V」が目を惹きます。
「V」は、何万光年の月光を受けるブドウ樹の剪定方法だとか。
白はソーヴィニヨン・ブラン、赤はコ(Cot、マルベックの別名)100%。
ミカエル・ブージュのつくるペティアン(軽い泡)が好きですが、ビオロジックで、エコセールとABの認証を取得しているこちらのスティルワイン2種も、手頃な価格で、安定したおいしさが楽しめます。



ヴァン・ムスー P-U-R ラ・ブル・ガメイ 2012 シリル・アロンソ 
(フランス、ボジョレー)

信頼の生産者シリル・アロンソのブランド「P-U-R」。限定品です。
ガメイ100%のロゼのペティアンで、ほんのり甘さがあります。
ボトルも見るからに楽しくて、こういうの好きです。

※輸入元:ディオニー株式会社 (参考上代:ロワール 各2400円、ボジョレー 2800円)



他にも紹介しきれないワインが色々とありました。

自然派のワインは、今やひとつの大きな流れになってきています。

注目されるから自然派を選択する、という生産者、企業もあるかと思いますが、まずはそのワインが自分の好みに合うことが重要です。
そして、それが安全で安心して飲めるものであれば、消費者としてはいうことないですね。

価格も気になるポイント、ちゃんと探すと、手頃なものも見つかります。

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