ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

高圧処理技術で新潟の生酒が海外へ

2018-11-22 18:17:47 | ワイン&酒
香港で開催された「Hong Kong International Wine & Spirits 2018」で出合ったものシリーズ、第何弾?



Fresh & Sparkling Sake AWANAMA 320ml 金升酒造(新潟県新発田市)

素敵なデザインのボトル…と思ってブースに立ち寄ってみました。
AWANAMA(あわなま)は、にごりのスパークリング日本酒です。

麻模様の黒いボトルがステキです。
肩にかけられたラベルは着物の袷襟のデザインになってます。
まんま“キモノ”ボトル!
日本の心身若手書道家の書かれた文字もデザインに使われています。




驚いたのが、こちら。
ペットボトルに、特殊なフィルムを巻きつけていました!
シュルシュルとフィルムが簡単に取れます。

フィルムの下のペットボトル本体にも模様が施されていて、ペットボトルらしからぬ美しさ。飲んだ後も、これならとっておきたくなるかも。

ペットボトルとフィルムは大日本印刷が開発した“DNP機能性フィルム複合型PETボトル”というものだそうです。

ペットボトルなので軽く、見た目もオシャレで、サイズも小ぶりなので、ちょっとしたプレゼントにピッタリですし、ホームパーティーやピクニックにも持って行けますね。




素晴らしいのは、見た目だけではありません。
香りがとてもよく、フレッシュなにごりのスパークリング生酒で、とてもおいしい

火入れをしない生酒は海外輸出が難しいそうで、それを解決したのが、新潟薬科大学 応用生命科学部長の重松亨教授らの研究で生まれた、高圧処理技術です。

特別な高圧処理をすることで、日本酒に火入れをしないまま、常温での流通が可能になりました。

この開発研究は、新潟地域戦略プロジェクト(2016~2018年の3か年計画)のひとつだそうです。

ブースには、その重松教授と、新潟薬科大学 副学長の伊藤満敏教授もいらして、説明してくださいました。

この開発には、新潟薬科大学、新潟県醸造試験場、金升酒造(AWANAMAを醸造した蔵元)が、パッケージでは上で紹介した大日本印刷などが関与しています。



この技術とザ・ジャパン的なクールなパッケージで、すでに香港とフランスにローンチし、来年はアメリカにも進出予定と聞きました。

日本では、2019年3月9~10日に新潟で開催されるイベント「新潟淡麗 にいがた酒の陣」に出展するそうです。

日本酒好きなら見逃せないイベントでしょうか

それにしても、日本酒に関して知らないことが多過ぎるわ…と、反省しきり。
今や、日本酒は世界にもファンが多く、日本人よりも詳しい外国人がいますからね。

今回、香港での展示会で出合い、いい勉強させていただきました。


新潟淡麗 にいがた酒の陣
会場:朱鷺メッセ「ウェーブマーケット」(新潟市中央区万代島6番1号)
http://sakenojin.jp/




コメント
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