箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

子どもの願いに応える

2018年12月11日 14時22分11秒 | 教育・子育てあれこれ



ついこの前まで、非正規社員が増え、正社員との比較がよく言われました。派遣どめなどが社会問題としてマスコミにとりあげられました。

それとともに、ほんの少し前までは、不透明で閉塞感が漂う社会で生き抜くため、こんな力をつけましょうという啓発を多く見聞きしました。

「これをもたないと・・・」とか「これをやらないと・・・」、「この力を身につけないと・・・」さらには「◯◯力」を身につけるなどの特集が組まれました。

しかし、いまは、「これはもたなくていい」」これはやらなくてもいい」になってきています。

ものだけでなく、時間も行動もかわってきています。

これは、もたない。こんなことには時間をかけない。減らして、後回しにする。

この傾向は、とくに若い世代にあらわれてきています。

車はもたない。

服は、◯枚でいい。

仕事よりも、私生活や家族を大切にする。

昇進しなくてもいい。


ただし、その世代は、理想に向かって努力することや向上心を否定するのではないです。

でも、それでしんどくなるよりも、気楽にいこう。それでしんどくなったら、元も子もないのだから。

このように考える人が増えてきているようです。


その考え方が、三中の若い教職員に見えることもあります。


思えば、高度経済成長期には、「モーレツ社員」という言葉が流行りました。

仕事のためには、余暇や家族を犠牲にしても厭わない。

こんな時代は、昔の話になりました。

ただ、がんばる=苦労する、つらいおもいをする、というのではなく、それでなくても、理想を叶えることはできるのかもしれません。

しかし、教育においては、子どもの様子はひと昔前とは変わったとはいえ、子どもの願いは変わりません。

友だちと学校で楽しく過ごしたい。学習にがんばり、勉強できるようになりたい、部活で上手くなりたい。

こんな願いは、時代が変わっても、不変です。

子どものために、教職にいそしむ。

ならば、ベテランであろうが、若手であろうが、教職員は子どものために仕事に精を出すことに変わりはないのです。

子どもの願いに応える学校であり続けたいと思います。