Miaou:猫と一緒にフランス語

長い道のりを猫と共に行きつ戻りつ

梅の木

2006-02-06 22:08:01 | Weblog
庭の梅が咲いた。
寒い寒いと言っても、花は季節の移り変わりをきちんと教えてくれる。
この梅の木は、私が物心ついたときにはもう立派な成木だった。
夏の日に、庭に陶器の椅子とテーブルを出して弟や従姉妹たちとお菓子を食べたとき、梅の木の枝からテーブルの上に毛虫が落ちてきて、皆で驚いたのを思い出す。
そして、恐る恐る木に顔を近づけて見ると、フワフワで銀色に光る毛虫がたくさんついていて、再び驚いて木から急いで離れたっけ。
それ以来、梅の木には近づけないでいた。

梅の木は樹齢が進むにつれ、だんだんと老木化してきた。
おばあちゃんが、だんだん腰が曲がって背が低くなるように、私が子供の頃あれだけ枝を張っていた木も、だんだんとスケールダウンして、背も低くなった。
私の身長が伸びたというのもあるけれど。
昔はあんなに青々とした葉を多くつけて、おまけに毛虫も住まわせていた梅の木も今では自分のことでいっぱいいっぱいみたいだ。
それでもこの時期になれば、つぼみを開いて花を見せてくれる。

子供のころは大きく感じたものを、今は小さく感じる。
それを実感したもうひとつのこと。
それは神社の石垣だ。

私は、神社に併設されている幼稚園に通っていた。
1日が終わって帰るとき、石垣の下に整列して、石垣の上に”姿を現す”大先生(おおせんせい=神社の神主さん)に「おおせんせい、さようなら、みなさん、さようなら」と大きな声で挨拶し、幼稚園バスに乗った。

今、お散歩コースに神社の中を通るけれど、子供のころ「石垣」と思っていたものはそれほど高さのあるものではなく、ちょっと飛び上がれば上に上れてしまうほどだ。
(話題は逸れるけど、「上」って言う漢字、いろんな読み方がありますよね。日本語をお勉強している外国人の皆さん、頑張ってください!!)

まだまだあるよ。
例えばお菓子屋さん。
うちの隣のお菓子屋さんはチョコレートやガムやキャラメルやアイスクリームなど一通りのお菓子を売っていたけれど、量り売りはしていなかった。
遠足のときに、いろいろなお菓子を少しずつ量ってもらって買って持ってくる友達がうらやましかった。
量り売りをしてくれるお菓子屋さんがあるのだ。でも、そのお菓子屋さんは、家から歩いてずっと遠くにあったのでなかなか行けなかった。
今は散歩コースの途中に、元・お菓子屋さんが普通の家に改築されてそこにある。

大人になって、昔は怖かったものが怖くなくなり、行けなかったところへもいとも簡単に行けるようになっている。
あの頃から今に至る変化は大きいけど、これからの私にどういう変化があるのだろう。もちろんポジティブな方向の変化だけど。

劇的な変化はなくてもいいけど、心は前向きに変化していきたいよ、ね~~~~。