江戸時代の南町奉行根岸さんのエッセー(?)耳囊から数作を取りだして
現代語にしたもの。
巻末に宮部みゆきさんと京極夏彦さんの「対談」も収録されています。
根岸さんや京極さんの文章は淡々としていて、
「そんなことがあったのね」でおわっちゃいます。
けれど、よく読めば「怪異」。怖いお話じゃないですか。
同じ内容でも「怪談」となるか「単なる聞き書き」となるかは
著者の書き方次第ですね。
江戸時代の「怪異」、夜が暗いからはっきり見えない。
そこで想像が怖い方に…。
もちろん星明かりや月明かりが今より明るいと思うけれど、
雨や曇天は提灯の明かりから離れたら本当に暗かったことでしょう。