男よりテレビ、女よりテレビ
小倉千加子
朝日新聞出版・1,600円
☆☆☆☆☆
先月読んだ中で、おもしろかったので、
遅ればせながら、御紹介を。
テレビを熟読すれば、日本社会がわかると。
大阪生まれの女性心理学者のエッセイ。
芸能界からの100の辛口のコメント。
例えば、「畏るべし、元女子アナの星、野際陽子」、では、
日曜日の「波乱万丈」(日本テレビ)は野際陽子の番組と言い切る。
作り笑顔で、速射砲のように喋り続けて、ゲストにヨイショする
女房役は、福留功男が引き受け、ナイーブな質問では間寛平がやり
野際陽子はいつになったら喋るのか。
野際陽子が喋らなくて、つまらなくしている時は、
本当にその日のゲストの生い立ちはつまらない。
視聴率ではなく、視聴質の女であると、決めつける。
「成功者、島田紳助の不安とプライドと良心」では
、
タレントとしての成功が、まぐれでは無いかと不安があり、
自分に能力がある事を証明する為に、サイドビジネスをして
そのゲームに勝つことを目指す。
不安を抱くと、人は自信が低くなり、逆にプライドが高くなる。
父親のギャラを聞いた、長女が言ったそうである。
「高っ! 返し」、娘は紳助の良心である。
この様な話が、あと98話続く。
芸能界は、各役者。各タレントが、ひとつの番組でも役割を果たしている。
私たちは、それを個人のキャラクターとして、漠然と観ているが、
本来、プロデューサー辺りが、大いに利用し、つくりあげているのか。
裏の裏、奥まで、深読みして観るテレビ。
私たち大衆は、テレビの向こうから、
世相として、逆に観られているのかも。
テレビ番組の質の低下は、私たちの質の低下の反映か。
この本には、100の問題提議があって、結構楽しめる。
小倉千加子
朝日新聞出版・1,600円
☆☆☆☆☆
先月読んだ中で、おもしろかったので、
遅ればせながら、御紹介を。
テレビを熟読すれば、日本社会がわかると。
大阪生まれの女性心理学者のエッセイ。
芸能界からの100の辛口のコメント。
例えば、「畏るべし、元女子アナの星、野際陽子」、では、
日曜日の「波乱万丈」(日本テレビ)は野際陽子の番組と言い切る。
作り笑顔で、速射砲のように喋り続けて、ゲストにヨイショする
女房役は、福留功男が引き受け、ナイーブな質問では間寛平がやり
野際陽子はいつになったら喋るのか。
野際陽子が喋らなくて、つまらなくしている時は、
本当にその日のゲストの生い立ちはつまらない。
視聴率ではなく、視聴質の女であると、決めつける。
「成功者、島田紳助の不安とプライドと良心」では
、
タレントとしての成功が、まぐれでは無いかと不安があり、
自分に能力がある事を証明する為に、サイドビジネスをして
そのゲームに勝つことを目指す。
不安を抱くと、人は自信が低くなり、逆にプライドが高くなる。
父親のギャラを聞いた、長女が言ったそうである。
「高っ! 返し」、娘は紳助の良心である。
この様な話が、あと98話続く。
芸能界は、各役者。各タレントが、ひとつの番組でも役割を果たしている。
私たちは、それを個人のキャラクターとして、漠然と観ているが、
本来、プロデューサー辺りが、大いに利用し、つくりあげているのか。
裏の裏、奥まで、深読みして観るテレビ。
私たち大衆は、テレビの向こうから、
世相として、逆に観られているのかも。
テレビ番組の質の低下は、私たちの質の低下の反映か。
この本には、100の問題提議があって、結構楽しめる。